「廃墟」と呼ばれた滋賀のショッピングモールが“超復活”した理由 立地を最大限生かす『ピエリ守山』 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「廃墟」と呼ばれた滋賀のショッピングモールが“超復活”した理由 立地を最大限生かす『ピエリ守山』

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 『ピエリ守山』(滋賀県守山市)をご存知でしょうか? 琵琶湖をのぞみ、滋賀県では最大級の規模を誇りながらも、かつて「明るい廃墟」などという不名誉なあだ名をつけられていたショッピングモールです。

かつて「明るい廃墟」「生ける廃墟」などと呼ばれ、2008年のオープンから紆余曲折を経てきたピエリ守山(提供=ピエリ守山運営事務所)

 同施設は、2008年9月に豪華客船をモチーフにした『琵琶湖クルージングモール ピエリ守山』としてオープンしました。約200もの専門店が誘致されたモールには開店初日に5万人もの来店があったそうです。開店からしばらくのあいだ、周辺道路では「ピエリ渋滞」と言われるほど車の行列ができ、多くの利用客でにぎわい好スタートを切ったかのようでした。

 しかし、数年後状況は大きく変化ました。世界的な不況や、近辺に競合施設がオープンするなどの悪条件が重なり、客足は徐々に遠のいていきます。施設内の店舗も次々に撤退・閉店していき、オープンから5年が経った2013年9月には10店以下にまで減少してしまったのです。

 まだまだ新しい施設で広々とした空間にもかかわらず、ほとんどの店が撤退してしまったことで「がらんどう状態」となったピエリ守山。その様子は「明るい廃墟」「綺麗な廃墟」「生ける廃墟」などと呼ばれ、予想外にもインターネット上では注目を浴びるようになりました。

 ところが……。そんな苦境に立たされたのにもかかわらず、さらに数年が経過した2022年現在、『ピエリ守山』はふたたびオープン当初のような賑わいを取り戻したのです。今では「もはや廃墟の面影がない」、「完全に復活した」などという声もあるほど。

 この復活は、2014年12月のリニューアルオープンがカギとなっているんだとか。約10か月をかけて大規模な工事を行い、エントランスや外観などを改装。すると、一時閉店時には3店しか残っていなかった店舗数が、なんと現在は100店舗以上まで復活したのです!

 同施設を運営している『双日商業開発株式会社(ピエリ守山運営事務所)』にリニューアル当時のことを聞いてみると……「“ピエリ守山でしか買えないもの・体験できないことを提供する”ということをテーマにおき、近隣にはないテナントの誘致に注力していました」との返答が。

「『守山湯元 水春』は琵琶湖を間近に眺めながら天然温泉を楽しめます。フィットネスクラブ『B-fit』は眼前に広がるレイクビューがウリ。リラックスしつつ体を動かせるのが魅力。8メートル級のコースで空中アスレチックを体験できる、屋外大型アスレチック施設『びわこスカイアドベンチャー』は、雄大な自然と広大な敷地が共存するピエリ守山ならではのアクティビティと言えます。いずれも“琵琶湖のほとり”という、特別な立地を活かすことで実現した施設といえるでしょう」(ピエリ守山運営事務所)

 ほかにも、若者向けファッション店やファミリー利用ができるレストラン&カフェ、キャンプ用品店やマッサージ店など、現在は利用客の多彩なニーズに合わせた専門店を揃え、いっそうの充実をはかっています。さらには滋賀県ならではの「地の利」を活かした施設にも力を入れているそう。

 思い切って、かつて「廃墟」と呼ばれていた当時について聞いてみると……。

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