関西の食卓に欠かせない「ソース」。お好み焼きやたこ焼き、焼きそばなど、用途に合わせたソースを常備している家庭も多いのでは? 関西では一般的な光景ですが、関東ではソースが数本冷蔵庫に入っていることは珍しいかもしれません。
JAS規格によると、ソース(ウスターソース類)は大きく3種類に分けられます。その違いは「粘度」のみ。粘度が低くさらりとしているものが「ウスターソース」、粘度が高くとろとろしているものが「濃厚ソース」、その中間が「中濃ソース」です。
原材料は、おもに「野菜・果実、酢、砂糖、食塩、香辛料」の5種類。使用する香辛料の種類や量によって、味が決まります。
ソース文化について、日本で初めて「とんかつソース」を作ったオリバーソース株式会社の4代目候補である道満龍彦さんに話を聞きました。
◆関西と関東で違う?
関東では「中濃ソース」が主流。揚げ物にもお好み焼きにも、中濃ソースをかける家庭が多いそう。また、スーパーに置いてあるソースの種類も少ない傾向にあります。
一方、関西は複数種類のソースを常備している家庭が多いのが特徴。お好み焼きやきたこ焼き、焼きそばなどが食卓に並ぶ頻度も高く、ここに関東との食文化の違いが現れています。また、日本初の国産ウスターソースを作ったのは神戸にあるメーカー。神戸市は昔からソースメーカーの数が多く、現在も6社あります。これも、関西にソース文化が根付いた要因かもしれません。
◆関西でお馴染みのソース それぞれの味の違いは?
お好み焼きソースは、甘みが特徴。もともとはしょっぱくて塩辛かったのですが、大手メーカーが甘みのある商品を発売し、それが大ヒット。その後、ほかの多くのお好み焼きソースも徐々に甘口になっていきました。