「六甲おろし」は歌詞が違った?「巨人の星」の歌は「ゆけゆけ飛雄馬」じゃなかった?トリビアあふれる野球ソングの歴史 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「六甲おろし」は歌詞が違った?「巨人の星」の歌は「ゆけゆけ飛雄馬」じゃなかった?トリビアあふれる野球ソングの歴史

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【中将】 大いなる余談でした(笑)。

「栄冠は君に輝く」は公募作品だったんですが、作詞を手がけた加賀大介さんは元球児で、試合中のけがによる骨髄炎がもとで右足切断し、夢を断たれた過去がありました。野球への思いが強かったからか、懸賞金目当てだと思われるのが嫌で、婚約者の名を使って応募したというエピソードが残っています。

【橋本】 めちゃくちゃいい話……ドラマですね……! 私も高校時代、陸上部だったので、球児たちが3年間にかける思いはとてもよくわかるんです。甲子園の試合を観るたびに泣いちゃうんですよ。

【中将】 僕も「高校野球が嫌」とは言いましたが、システムに闇があるだけで、実際にプレーしている球児たちの思いは尊いと思うんですよ。昭和にはこれまで紹介したような公式ソング以外にも、野球への熱い思いを込めた歌がたくさんあります。たとえば灰田勝彦さんの「野球小僧」(1951)。

【橋本】 初めて聴きましたけど思わず手拍子しちゃうような曲調ですね。

【中将】 灰田さんは戦前、戦後期に活躍された大歌手ですが、自分でチームを結成するほどの根っからの野球好きでした。プロ選手たちとも親交があって、王貞治さんが756号のホームラン世界記録を樹立した時には彼に捧げる「燃えるホームラン王」(1977)を発表しています。晩年は体調を崩して入院されていたんですが、生前最後の言葉は「おい、1時になったら日本シリーズをつけてくれ」という……。

【橋本】 泣けます!

【中将】 さて、次の曲ですが番組冒頭(※ラジオ関西『中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス』)で菜津美ちゃんが言っていた「巨人の星」にまつわる曲です。「巨人の星」の歌といえば、みんなアニメ主題歌「ゆけゆけ飛雄馬」(1969)を思い浮かべると思いますが、実はアニメ放送以前にもイメージソングが存在したんです。タイトルはそのまんまで友竹正則・ボニー・ジャックスが歌った「巨人の星」(1967)。

【橋本】 私の知らない飛雄馬が出てきました……。でもやっぱりお父さんが出てくるし、サビの最後の「ゆめゆけ飛雄馬」も一緒なんですね……。

【中将】 イメージソングだけあって世界感はそれほど変わりないですね(笑)。みんな全然なじみがないと思いますが、この曲もレコードは10万枚ほど売れたらしいのでリアルタイムのファンはわかるんですかね。

1960年代から1980年代には「巨人の星」のように野球の漫画やアニメが大流行していますが、野球選手によるレコードも多く発売されました。次にご紹介するのは、王貞治さんが、童謡歌手だった本間千代子と歌った「白いボール」(1965)。

【橋本】 これは……野球に専念されたほうがいいですね(笑)。


●『中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス』アーカイブ記事はこちら

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中将タカノリ 橋本菜津美の 昭和卍パラダイス | ラジオ関西 | 2022/09/11/日 27:00-27:30

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