郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎…昭和の男性アイドルシーンを切り拓いた「新御三家」の魅力と個性を徹底解説 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎…昭和の男性アイドルシーンを切り拓いた「新御三家」の魅力と個性を徹底解説

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【中将】 では、次は西城秀樹さんの最大ヒット、「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」(1979)。

【橋本】 これは私、小学校の授業か何かで踊りました! 定番ソングですよね。今出しても売れそうな曲です。

【中将】 リリースから40年以上、世代を問わず愛されてるってすごいですよね。

 この曲は当時、アメリカで大ヒットしていたヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」を、現地で聴いた秀樹さんが「これはいける!」と思ってカバーしたそうです。ヴィレッジ・ピープルはゲイのイメージをコミカルに押し出したグループだったので、反対するスタッフもいたそうですが、結果的にオリコン・ウイークリーランキングで5週連続1位。80.8万枚を売り上げる大ヒットを記録しました。当時、人気絶頂だった音楽番組『ザ・ベストテン』(TBS)でも番組初の満点9999点を獲得して、この記録は番組終了まで破られませんでした。

【橋本】 パワフルで男らしい歌い方が印象的です。郷さんとは対極にある歌い方ですね。

【中将】 次は五郎さんの最大ヒットです。「甘い生活」(1974)

【橋本】 これまた郷さんとも秀樹さんとも全然違うテイストですね……ねっとりとした歌謡曲的で、歌うまな感じが際立っています。でも私、この曲は知りませんでした。

【中将】 なぜか今ではこの3か月後にリリース「私鉄沿線」(1975)のほうが五郎さんの代表曲として有名になってますよね。でも枚数やランクインした週の長さでは「甘い生活」が上なんです。

 五郎さんは他の二人と同じく、ドラマやバラエティー番組でも活躍するバリバリのアイドルでしたが、出す曲はちょっと演歌っぽかったり、四畳半フォークっぽかったりしました。アイドルなのに演歌っぽいというのが70年代らしくて面白いですね。

◆3人の音楽性、個性は?

【中将】 さて、次は3人の音楽性や個性が際立つ曲を紹介していきます。まずは郷さんの「お嫁サンバ」(1981)。

【橋本】 全然リアルタイムじゃない世代の私にとっては、郷さんといえばこの曲という気がしますね。ちょっと笑っちゃう感じもあるんですが、郷さんの声と曲がすごくマッチしてますよね。

【中将】 当時の郷さんは「123バ 223バ」とか、ちょっとふざけた感じにめちゃくちゃ抵抗感があったそうです。でもプロデューサーが「この曲を歌えるのはあなたしかいない。この歌は後世に歌い継がれます」と説得して、結果的に大ヒットになったんですね。可愛い、カッコいいだけでなく三の線までこなすスタイルは後のジャニーズなど男性アイドルに大きな影響を与えたと思います。

【橋本】 このスタイルが「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-」(1984)や「GOLDENFINGER'99」(1999)に繋がっていくわけですね!

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