また家族がコロナに感染すると、子どもらも濃厚接触者として自宅待機となってしまう。メンバー全員がなかなか揃わず、それぞれのポジションが分かりにくくなり、団体競技としてのダンスチームにとって致命的な時期もあったという。こうした中、参加したSDGsイベントを終えて、チームでSDGsについて話し合う機会が持つことができた。
これまで、SDGsが話題になることはなかったが、エコバッグは必須、(夏の暑い時期には)水筒を持ち歩く、ゴミはゴミ箱がなければ持ち帰る、汚れたタオルは雑巾に使う、(電気代の高騰も意識して)使わない部屋の電気は消すといった“日常生活での心がけ”に気付かされた。
上林さんが最も印象的だったのは、「服を買いたいけど、沢山買わないで、買うときは小さくなった服を妹にあげてから」とリサイクルの大切さを話した13歳の女子中学生の言葉だったという。
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水谷さんは、大阪・関西万博に向けたPRのために、2022年3月末まで開催されたドバイ万博(UAE・アラブ首長国連邦)に参加した。
開催中に悲劇が起こる。2月24日に、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。ウクライナ館には、壁いっぱいに平和を願うメッセージが寄せられていることに心打たれた。世界中の人々からの「平和」と「自由」を求めるメッセージを、それぞれが紙に書いて壁に貼り付けていく。壁一面ががメッセージで埋め尽くされる。これこそ“パビリオン”の発信力ではないのか。「それだけで、アートだ」。
水谷さんは、「2025年大阪・関西万博でSDGsとの関わりがクローズアップされる中、すぐ近くにある明石は海の豊かさの代名詞のような街で、子どもたちへ最高のSDGsの教材をプレゼントしてくれている」と話す。
今回のイベントの目的は、SDGsの17の目標(課題)のうち、15番の「海の豊かさを守ろう」、17番「パートナーシップで目標を達成しよう」に当てはまる。
そして「子どもたちの笑顔は、多様性と調和、そして未来への希望。コロナ禍でのマスク生活で、笑顔が見えない日々を過ごしている。デジタル化されたこの時代に、笑顔と笑顔が向き合うアナログ的な行動も、子どもたちに伝えて行かなければならない。そして気候変動から派生する環境問題も、子どもたちが自然と向き合うことから“気付き”が生まれる」と意義を語る。
【MERRY PROJECT 公式ウェブサイト】
【2025年大阪・関西万博 公式ウェブサイト】
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