丹波篠山の秋の味覚「丹波黒枝豆」。丹波黒を元に開発した新品種の黒枝豆「ひかり姫」の本格栽培が今年度から始まり、旬を迎えています。兵庫県立農林水産技術総合センター(加西市)の杉本琢真さんによると、「気象条件の影響もあり、今年は出来が良さそう」とのこと。ひかり姫の特徴やおいしく食べるコツを聞きました。
◆新品種の黒枝豆「ひかり姫」
兵庫県の特産物「丹波黒」。粒の大きな丹波黒は、おせち料理に欠かせない煮豆や洋菓子などにも使われています。さやが若いうち(10月頃)に出荷する枝豆も、コクや甘みが強くて人気です。しかし、病害に弱く、さやに茶色い斑点(茶斑)が出やすいという特徴がありました。
ひかり姫は、丹波黒の良いところを活かした新品種! 丹波黒の遺伝子を約94%持っている一方、病害に強く茶斑が出にくいため、キレイなさやの黒枝豆を収穫することができます。粒の大きさやおいしさは変わりません。
13年かけて研究・育成し、令和元年度には「ひかり姫」と名付けられて試験販売がスタート。その後、コロナ禍での日本酒消費低迷に伴う酒米「山田錦」の減産などにより栽培面積も徐々に増え、今年度から本格栽培が始まりました。ひかり姫は、丹波黒枝豆より1週間ほど収穫時期が早く、まさに今、旬を迎えています。
◆おいしい枝豆の見分け方
さやに膨らみがある、成熟度の高いものを選びましょう。また、枝豆は乾燥すると糖度が落ちてしまうため、鮮度保持袋に入っているものを選ぶとよいでしょう。枝付きの枝豆は鮮度を保ちやすいのでおすすめです。