パリで車いすモデルのファッションショーを開催 夢を実現 日本障がい者ファッション協会の平林景さん | ラジトピ ラジオ関西トピックス

パリで車いすモデルのファッションショーを開催 夢を実現 日本障がい者ファッション協会の平林景さん

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 その時生まれた「車いすの人のための、かっこよくて着脱しやすいファッションを手掛けたい」という強い思いを胸に同協会の活動をけん引、男性も履ける黒を基調とした巻きスカート、車いすに乗っても裾がしわになりにくい短い丈のジャケットなどを制作、ツイッターで作品を紹介したり、百貨店で販売会を開催するなど着実に歩を進めてきた。

 一方で、パリでのファッションショー開催に向けても全力投球。大阪府茨木市の後援を受けた後、パリと姉妹都市である京都市の協力も得られることになった。さらに、SNSを使ったクラウドファンディングで、ショー開催のための資金約800万円を集めることができた。

ショーの会場、パリ日本文化会館前で(平林景さん提供)
ショーの会場、パリ日本文化会館前で(平林景さん提供)

 実は、パリを目指した理由は2つあった。1つは、「障がいをとりまく問題点について、多くの人に知ってもらいたい」という気持ち。もう1つは、障がいの有無、性別、年齢、国籍すべてにおいて垣根のないファッションが世のスタンダードになってほしいという願いだ。

「街に服を買いに出掛けたら、当たり前のように誰もがアクセスできる服が並んでいて、ワクワクしながら選べる。そんな世界への扉を開きたい」。その思いを、ショーの冒頭、車いすに乗りながら行った英語スピーチで炸裂させた。「扉を開けて、全員で進んでいこう。世界を巻き込んで新しい時代をともに作っていこうと伝えたかった」。両手で空中に描いたドアを開くジェスチャーは、言葉以上に雄弁だった。

ショーの冒頭、英語で約4分間のスピーチをした平林景さん(撮影:KOHEI OKA、日本障がい者ファッション協会提供)
ショーの冒頭、英語で約4分間のスピーチをした平林景さん(撮影:KOHEI OKA、日本障がい者ファッション協会提供)

 平林さんには次なる目標がある。それは2025年の大阪万博で、世界のファッションブランドと肩を並べながらショーを開くこと。「障がいがある人もない人も同じように楽しみながら着ることができる次世代ファッション、『ネクストユニバーサルデザイン(NextUD)』コレクションを発信したい」。

 そしてもう一つは、ボーダーレスなスポーツウェアを手掛けること。今回のショーでモデルを務めた人の中には、日本を代表するパラクライミング選手もいた。彼らから直接話を聞き「みんなにとって着やすいユニフォームにまで進化していない」と感じたという。「手足の可動域をより考慮したり、体を温める素材を使ってみたり。改良できる箇所はいろいろあると思います」。

 2024年、パリではオリンピック・パラリンピックが、神戸では世界パラ陸上が開催される。平林さんは「いずれかの大会に、何らかの形で関わることができれば」と笑顔を見せる。これからも、平林さんたちの情熱と努力で、全員で進むための扉は次々と開いていくことだろう。(取材・文=青木理子)

ショーが終わった後の記念撮影(撮影:KOHEI OKA、日本障日本障がい者ファッション協会提供)
ショーが終わった後の記念撮影(撮影:KOHEI OKA、日本障がい者ファッション協会提供)

◆パリでのファッションショーをまとめた動画


◆一般社団法人日本障がい者ファッション協会 https://jpfa-official.jp/

◆世界パラ陸上HP 平林景さんインタビュー https://kobe2022wpac.org/topics/1468/

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