それから46年後、1869(明治2)年に日本で初めての西洋式灯台、観音埼灯台が点灯する。以来、日本中の灯台が海岸線で今夜もきらきら光を放つ。灯台マニアの不動さんにとって、夜にフレネルレンズから放たれる光が、水平線を駆け抜けていく姿は本当に美しく、壮大なロマンを感じるという。
そして「レンズは『機能美の魂』とでもいうのでしょうか、キラキラと輝く姿は本当に見事で、さらに、『この発明によって、海上でどれだけの人の命が守られたのだろうか』と思うと、目頭にグッと熱いものが押し寄せてくる」と話す。
不動さんは、フレネルレンズを愛でるオンラインイベントを12月4日に予定している(YouTubeで無料配信)。詳細は不動さんが運営、編集するフリーペーパー『灯台どうだい?』ウェブサイトに掲載、広く参加を呼びかけている。
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◇日本で唯一の「ホテルに建つ公式灯台」公開~神戸メリケンパークオリエンタルホテル
日本で唯一、ホテルに建つ公式の灯台として知られる神戸市中央区の神戸メリケンパークオリエンタルホテル(神戸市中央区波止場町)は11月1日午後、灯台記念日としては3年ぶりに、普段は開放していないホテルの最上階バルコニー(海抜約55m)に建つ灯台を一般公開する。
この灯台は海上保安庁から正式に認可を受けており、1995年7月のホテル開業以来、現役の灯台として神戸港を行き交う船の安全を見守り続けている。