兵庫県では、「兵庫県自殺対策計画」(平成29年12月策定)に基づき、地域と連携した自殺対策の取り組みを推進しています。兵庫県の自殺者数は1998年をピークに減少傾向にありますが、昨年は916人が自殺により亡くなりました。前年より28人増え、2年連続で増加しています。「自殺のない社会」をめざすために、県では高等学校を対象とした講習会などを行っています。
兵庫県立淡路高等学校では、NPO法人ゲートキーパー支援センターの竹内志津香理事長による講演会を実施しました。ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気付いて声をかけ、話を聴いて必要な支援につなげ、見守る人のこと。仕事や資格の名前ではなく、辛さを抱えている人のために引き受ける役割のようなものです。
竹内さんによると、まずは話を聴くことが大切だそう。その際にポイントとなるのは、「じっくり聴く」こと。講習会では、ロールプレイング実習で話を聴く練習も行いました。
【話を聴く際のポイント】
●話をしやすい雰囲気をつくる
温かい雰囲気で、ゆっくり穏やかな声で話す
●うなずき・あいづち・繰り返しをしながら話を聴く
「なるほど」「へぇ~」と声に出しながらうなずき、相手の言葉を繰り返す
●「それは違うのでは」と思っても、否定しないで「そう考えるんだね」とそのまま受け取る
●自分が意見などを言いたくなっても、なるべく抑え、相手の話をさえぎらないようにする
●優しい言葉をかける
「いままで嫌なことがあったのに、ひとりで頑張っていたんだね」のようなねぎらいの言葉をかける