2010年バンクーバー冬季オリンピックの銀メダリストで、現在はプロフィギュアスケーターとして活躍する浅田真央さんが、来年(2023年)3月4日と5日の2日間、アイスショー『BEYOND』大阪公演を行う。浅田さんが、10日、メディア向けの取材会で『BEYOND』に込めた思いなどを語った。

浅田真央アイスショー『BEYOND』は、浅田さんが座長を務め、今年9月に開幕した。キャストの選出から、振付、楽曲制作、演出、衣装、ツアーグッズの細部に至るまで浅田さんがこだわり抜き、美しいフィギュアスケートの表現と壮大な演出が織りなす約90分間のノンストップアイスショーが展開される。
取材会で浅田さんは、「この『BEYOND』は、“乗り越える”がテーマ。いろんなことに挑戦して、乗り越えて、進化していきたいという思いを込めています。皆さん、日々いろんなことがあると思いますが、このアイスショーを見て、少しでも乗り越える力にしていただければ」と、公演への思いをコメント。
今回のアイスショーの参考にしたのは、浅田さん自身が好きなアーティスト・浜崎あゆみのライブだったそうで、「浜崎あゆみさんがしているようなライブはフィギュアスケートにはないなと。いつか自分が引退したら、こういうショーをやってみたいと思い、中学生の時の夢が今につながっています。アイスショーを作る立場として、浜崎あゆみさんのライブ、クラシックバレエやミュージカル、オペラ、演劇など、いろいろな舞台を観て、そのすべてを合わせたものがこの『BEYOND』」と、ショー要素満載の演出についても説明した。
『BEYOND』でペアプログラムにも初挑戦している浅田さん。アイスショーのなかでは、競技のときとはまた違った魅せる演技にも注目が高まる。
「(ショーは)もちろん難しい技術だけではないと思います。『BEYOND』の演目は約15曲。お客さまにどう楽しんでもらって、どう美しく見ていただけるかだと思います。振り付け、私たちのスケーティングスキル、表情、衣装、そして映像も照明も、すべてにおいて妥協せずにこだわったので、それを感じていただけたら」と、胸を張って今回のアイスショーの醍醐味を述べた浅田さん。

「私自身、1公演1公演にすべてを注いでいます。1曲1曲にも常に120パーセントで臨んでいますが、その1回1回が私の進化につながると思っています」と熱意を語るとともに、「多くの皆さんが今、(コロナ禍などで)大変だと思います。私たちの全力の滑りを観て、パワーにしたり、また頑張ろうと思っていただけたりしたらうれしいです」と話していた。
最後に浅田さんは改めて、「私たちは全力で、120パーセントの力で、1公演1公演、心を込めて滑っています。大阪の皆さんにも全国の皆さんにも、観ていただいて、人生の片隅にでも(存在し続けて)、忘れられないように、最高の『BEYOND』の世界をお届けしますので、ぜひいらしてください」と、ファンに向けて呼びかけていた。
同公演は、来年3月まで、全国15都道府県17会場をまわって開催(※11月の秋田公演は中止)。関西では9月に滋賀公演、10月に兵庫公演が行われ、11月の京都公演(12日・13日)は目前に迫っている。各公演とも人気が高いなか、そのクライマックス目前となる来年3月の大阪公演にも注目が集まる。
2023年3月4日(土)と5日(日)、大阪府門真市の東和薬品RACTABドームでは、両日とも2回公演を実施予定。チケットは11月14日(月)までの大阪府民限定抽選先行販売のほか、近畿エリアなどの抽選先行販売を経て、一般販売は12月10日(土)から。浅田真央アイスショー『BEYOND』の詳細は、公式ホームページに掲載されている。
