兵庫・南あわじ クレーン船などで「時間持て余し…」不正改造B-CASカードで有料放送視聴 42人書類送検 神戸海上保安部 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

兵庫・南あわじ クレーン船などで「時間持て余し…」不正改造B-CASカードで有料放送視聴 42人書類送検 神戸海上保安部

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 係留中の船舶内でテレビの有料放送が無料で視聴できるように「B−CASカード」を不正改造し、使用したなどとして、神戸海上保安部は18日までに、 兵庫県南あわじ市の海洋土木会社社員ら42人(20代~70代・いずれも男性)を、不正競争防止法違反・私電磁的記録不正作出(不正改ざん)などの容疑で書類送検した。

押収したB-CASカード<※画像提供・神戸海上保安部>

 神戸海上保安部によると、これらの不正行為は少なくとも2018年2月~2021年2月までの3年間繰り返されてた。この会社は、港湾事業に携わり、全国の沿岸へ船舶を長期派遣している。いずれも容疑を認め、「海上で時間を持て余していた。携帯電話の電波環境が悪く、地上波のテレビも視聴できなかった」と話しているという。

 カードはこの会社が保有する起重機船(クレーン船)や、コンクリートプラント船など計9隻で使われていた。

 捜査関係者によると、42人がそれぞれ不正視聴した時期が異なるため、正確な料金は算出できないが、仮に全員が継続して不正行為を行った場合、年間で約3300万円もの課金(1人あたり年間78万円)を免れていたことになる。

衛星放送の番組はBR-D(ブルーレイディスク)に保存されていた<※画像提供・神戸海上保安部>
不正改造されたB-CASカードはクレーン船など9隻で使用された<※画像提供・神戸海上保安部>
不正視聴の実態は2021年4月、神戸海上保安部の立ち入り検査に際に発覚した<※画像提供・神戸海上保安部>

 このうち3人がカードの改造に関わり、有料衛星放送の「WOWOW」、「スカパー」、「スターチャンネル」を正規に契約せず、視聴可能となっていた。また、このうち15人が譲渡を繰り返していたという。
 2021年4月、神戸海上保安部が南あわじ市・福良港で、この会社が係留していた起重機船に立ち入り調査した。さらに関係先を捜索して、B−CASカード77枚(このうち不正改造39枚)や衛星放送を保存したBR-D(ブルーレイディスク)43枚などを押収していた。

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