『幹細胞ソムリエ』銀座アイグラッドクリニック院長・乾雅人 「日本は医者という社会資源を有効活用できていない」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

『幹細胞ソムリエ』銀座アイグラッドクリニック院長・乾雅人 「日本は医者という社会資源を有効活用できていない」

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 連続起業家兼アーティストのCEOセオとフリーアナウンサー田中大貴がパーソナリティを務める『セケンテー/ぼくらは囚われない』(ラジオ関西 毎週木曜午後8時30分~)。11月17日の放送では、銀座アイグラッドクリニック院長の乾雅人さんがゲストに登場。老化治療と医師の役割について語った。

銀座アイグラッドクリニック院長の乾雅人さん(写真右)、パーソナリティのセオ(同左)

 クリニック経営のほかにも大学病院のコンサルティング、さらには「幹細胞培養上清液」の研究・開発など多岐にわたって活躍する乾医師。番組冒頭では「この国は“医者”という社会資源を有効活用できていない」と核心をつく一言が。「一般の会社なら優秀な社員はジョブローテーションするのが当たり前なのに、どうして医者はずっと同じ場所にロックしておくのか」「これは国家的損失だ」と言葉を強め、医療業界におけるさまざまな問題を改善しようと奔走する乾医師ならではの目線で語られた。

 サービスの存在が広く認知され、身近な存在となってきた美容医療。昨今は価格もリーズナブルになり、より大衆化が進んでいる。こうしたなかで「(消費者に)選ばれるために(クリニック)はどうするべきか?」という問いかけに対し、乾医師はこう答えた。

「現在、美容医療はコンセプトごとに特化していくという“過渡期”を迎えているので、各々のクリニックがコンセプトを明示することが必要である」(乾医師)

 銀座アイグラッドクリニックでは『細胞の活性化による自然美の追求』をコンセプトに掲げ、サービスを提供。「定めたコンセプト以外(の施術)は絶対に行わない」と強調する姿勢からも、コンセプト特化型のクリニックであることが分かる。

 同院では、独自に薬液の濃度や含有成分バランスの調整を行う「幹細胞ソムリエ」の商標を申請していることを知ったセオは、「ソムリエ」という言葉が気になった様子。これに対し、乾医師は「ソムリエは相手のためにテイスティングして、好みに合えば勧める。幹細胞治療もそのように進めていきたい」と顧客中心主義の志向を語り、「科学に則り、相手の好みや根拠に応じて勧める姿勢を一言で表すと『ソムリエ』」だと、その言葉に込められた思いを明らかにした。

 過去に乾医師の記事を読んだことがある田中は、医師の「老化は病だ」という見解が印象的だったようだ。この見解には、以下のような経緯があるという。

 WHO(世界保健機構)が2019年に採択した「ICD-11(国際疾病分類第11版)」では、「老化は治療対象の疾患である」という概念が盛り込まれている。振り返ってみると、1990年に発表されたICD-10(国際疾病分類第10版)では「がん」の概念が明確に盛り込まれた。その結果、TNM分類(がん治療を行う際の目安とするため、どれほど進行したのかを分類する方法)の導入によって細分化が整い、がん治療は大きく躍進したという。

 こういった流れもあり、「老化」に対しても「どんな種類の老化があるか」を国際的にしっかり分類し、検証をはじめる時がきたのだと語る。


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