同センターでは木工住宅における高信頼性梁-梁仕口(しぐち)「Tajima TAPOS」を開発。木造住宅には、屋根や床を支える梁(はり)があり、その梁と梁とをつなぐ仕口という結合部の形を独自に生み出した。
「一般的な仕口の形は“U字”型ですが、Tajima TAPOSは“V字”です。そうすることで結合部の強度が飛躍的に高くなることがわかりました。外国産の松よりも柔らかいと言われるスギ建材でも、このTajima TAPOSを使えば強度のある接合部を作ることが可能なのです」(小長井さん)
兵庫県内の人工林は戦後の復興期に植えられたものが多く、伐採可能なサイズに育ったものも豊富とのこと。しかし、木が大きく成長しすぎると多方面でコストが上がってしまうという問題が起きている。そこで、大きな丸太から大きな断面の部材を製材し、見た目が美しく、かつ強度のある製品ができるような研究にも取り組んでいる。
心材平角の外側、つまり木の皮、樹皮に近い部分は節が出にくく、年輪の詰まったきれいな部分が現れるそう。
「木目の美しい面を表側に使ってもらうことで、大径材の価値を高めることができるんじゃないかなと考えています」(小長井さん)
※ラジオ関西『ニュースタイムライン なぜ、今木材利用か?』2022年11月15日放送回より