「信楽に関していえば、まずはやきものづくりに適した『陶土(とうど)』が、周辺から採れたことが挙げられるでしょう。さらに、周囲が山に囲まれ、やきものを焼く際に必要となる薪が豊富にあり、窯を築くのに適した傾斜地が多くあったことも関係しています」(陶芸の森)
また、滋賀県が大阪や京都、奈良などやきものを必要とする消費者がたくさん住む都市に近かったことも大きな理由です。そして優れたやきものづくりの技術を持つ職人が多く育ち、時代の生活に応じたやきものをつくり続けてきたことがやきもの、ひいては陶芸が盛んな理由として考えられるのだとか。
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『陶芸の森』によると、学校の体験学習においては「滋賀県全域で陶芸が盛ん」というイメージは間違いではなく、 特に信楽発の活動が盛んなのだとか。ですが、県下には「膳所焼」「下田焼」「湖東焼」など信楽以外にも複数やきものが存在しており、文化自体は脈々と受け継がれているということが分かりました。
(取材・文=つちだ四郎)
◆滋賀県立陶芸の森
〒529-1804 滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7
電話番号 0748-83-0909
開館時間 9:30~17:00
滋賀県立陶芸の森 公式サイト