“ウサギは静かで飼いやすい”、本当? 飼育員→「鳴かないが、いろいろな音出すので覚悟は必要」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“ウサギは静かで飼いやすい”、本当? 飼育員→「鳴かないが、いろいろな音出すので覚悟は必要」

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 2023年の干支は「卯(うさぎ)」。ウサギは、子どもから大人まで知っている人気の動物です。来年の干支ということもあり、これから年末年始にかけてメディア等でウサギを目にする機会も増えて「ウサギかわいいな~、飼いたいな~」と思う人も多いのではないでしょうか?

『淡路ファームパークイングランドの丘』飼育員・後藤敦さんいわく、多種多様な動物を飼育してきたプロであっても、ウサギはかなり気を使う生き物なのだそう。特にはじめてウサギをペットとして迎えようと考えているなら、ウサギのことをしっかり理解したうえで飼育に挑んでほしいと言う後藤さんに、飼育のポイントや生態について詳しく聞きました。

ホーランドロップ(写真提供:淡路ファームパーク イングランドの丘)

――ウサギがペットとして飼われるようになったのはいつ頃からなのでしょうか?

【後藤さん】人とウサギの歴史をさかのぼると、本格的にウサギの家畜化がはじまったのは1000年~1500年前からと言われていますが、紀元前にはすでに人がウサギを飼育していた記録もあるようです。

 古くから人間と関わってきたウサギですが、ここ数年のコロナ禍で“おうち時間”が増えてから、新たにペットとしてウサギを飼う人が急増していると聞いています。

ミニレッキス(写真提供:淡路ファームパーク イングランドの丘)

――ウサギは鳴きますか?

【後藤さん】ウサギは鳴き声を発しません。体の構造上、“鳴けない”のです。しかし、気に食わないことがあったりすると、鼻を「ぶぅぶぅ」鳴らしたり「ダンダンッ」と地面を足で踏み鳴らして、大きな音を出すことで意思表示をします。これは「スタンピング」と呼ばれる行為なのですが、ウサギの祖先が野生下で天敵の接近をいち早く仲間たちに知らせるために行っていた行為が由来になっているといわれています。

 ウサギは“静かで飼いやすい”というイメージを抱く方は多いでしょうが、それなりに“いろいろな音”を出すので、迎える場合はそのことを覚悟しておいたほうがいいと思います。

――ウサギを飼う上で気をつけるべきことは?

【後藤さん】私たちが一般的に飼育することのできるウサギのルーツは、もともと野生の「アナウサギ」を家畜化したもの。その名の通り、穴を掘って生活しているので、飼育下でもその生態を引き継いで穴を掘りたがることがあります。

 部屋飼いの場合はフローリングやカーペットを傷めることもあります。また不用意に庭に出したりすると、土を掘って脱走するおそれもあるので注意してくださいね。

サテン(写真提供:淡路ファームパーク イングランドの丘)
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