ごぼうを切ったらピンク色だった←食べてもいいの?「体への影響はない」「お酢のひと手間で防げる」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ごぼうを切ったらピンク色だった←食べてもいいの?「体への影響はない」「お酢のひと手間で防げる」

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【中川さん】こちらもクロロゲン酸によるものです。こんにゃくをつくるための凝固剤には、アルカリ性の「水酸化カルシウム」という物質が使われています。ごぼうに含まれるクロロゲン酸がアルカリ性になることが原因で緑色に変化しているのです。変色すると見た目は悪くなりますが、食べても問題ありません。調理前にごぼうとこんにゃくを別々にあく抜きしたり、少量のお酢を加えたりすると変色を抑えることができます。

3つ目は「レンコンを煮たら黒っぽくなった」という事例です。

黒っぽく変色したレンコン(写真提供:コープこうべ商品検査センター)

――レンコンは白いほうが引き立ちますが、黒く変色したということですね。

【中川さん】レンコンが黒く変色する理由は、レンコンに含まれるポリフェノールの一種「タンニン」が空気中の酸素と酸化反応を起こすことや鉄分と反応することが原因と考えられています。レンコンを切ったあとに水にさらしたり、酢水につける、または鉄製の包丁や鍋などを避けたりすることで変色を防ぐことができます。

――お酢の力で防ぐことができるんですね。しかし、「ポリフェノール」は変色を起こすやっかいな物質のようですね。

【中川さん】実はこのポリフェノール、以前は消化吸収の妨げになるほか、渋味や苦味の原因になる、食べ物を変色させるなど、厄介ものと考えられていました。それが近年、研究が進んだ結果、さまざまな効果・効能があることが明らかになり、広く注目されるようになってきました。ポリフェノールは、ほぼすべての植物が持つ成分で、お茶の『カテキン』や大豆の『イソフラボン』、ブドウの『アントシアニン』、コーヒーの『クロロゲン酸』などもその一種です。まだ研究中の成分も多いのですが、自然界には8,000種類以上存在すると言われています。体内の細胞や組織を酸化させ生活習慣病の原因となる「活性酸素」の発生を抑える作用があることがわかってきています。

――健康食品の成分としても有名なものもありますよね。

【中川さん】とりすぎに注意が必要なものもあるので、健康食品からとることに頼るのではなく、野菜や果物を毎日積極的に食べたいですね。


※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』内「コープスコープ はかるたいせつ」2022年12月27日放送回より

◆コープこうべ商品検査センター リンク一覧
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