2023年。天体現象は惑星たちの競演で幕を開けます。元日には、夕方には西の地平線付近から東の空にかけ、水星、金星、土星、木星、火星の5つの惑星と月が並びます。さらに望遠鏡を使うと、火星と木星の間に天王星、木星と土星の間に海王星も見ることができます。この惑星の競演は、位置は変わるものの1月中楽しめそうです。
そして1月4日には「しぶんぎ座流星群」が極大を迎えます。三大流星群のひとつですが、活動が活発な時間が短いことや、年によって出現数が変わりやすいことから、流星が多く見える年は限られるという流星群です。2023年は好条件で見られる時間が短く、ねらい目は夜明け頃になりそうです。
2023年、他にどんな天文現象があるのか。明石市立天文科学館(兵庫県明石市)で、キッズプラネタリウムではプラネタリウムの操作卓を乗っ取り、ダジャレまじりの寒~い星空解説でみんなの心を惑わす人気者の「ブラック星博士」に、注目の現象について聞きました。
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わははは★ブラック星博士じゃ★!
まずは金星! 金星は宵の明星で輝くんじゃ。夕暮れの空で「よい(宵)感じ」って感じじゃな。わははは★ 金星はいろんな天体と並ぶぞ。3月2日には、木星と並ぶ。3月24日は月と並ぶ。この時なんと沖縄などでは金星食が起こるんじゃ。これはきれいだなぁ。
そして8月後半からは、明けの明星となって夜明けの空に輝くんじゃ★
次! 火星!
――火星は2022年12月1日に地球へ最接近しましたね。
火星は地球からだんだん遠ざかっていく。だんだん暗くなるんだなぁ。ちょっと、もの悲しいなぁ。その火星の遠ざかり具合を比べるのにいい星があるぞ。おうし座の赤い1等星アルデバラン。この赤い星と比べるとだんだん遠ざかるのがわかるぞ。いい所にいい星が「あるでばらん」って感じだな。ははは★
――他の惑星についてはどうですか?
木星と土星は秋の夜空で観察しやすい。木星にも「ちゅうもくせい(木星)!」土星のリングに「かんどーせい(土星)!」ってやつじゃ!土星のリングはこれからちょっとずつ傾いていくぞ。
――望遠鏡で観察するといいですね。
さてその次は日食~!
――日本では3年ぶりの日食ですね。
4月20日に日食があるんだが、オーストラリアで皆既日食。日本では南の一部で部分日食となる。残念ながら兵庫県では見えませーん。見えないことにショック(日食)とかいってな。わははは★
――月食はどうでしょう?2022年11月には日本全国が皆既月食で盛り上がりました。
2023年は10月29日に月食があるんだが、食分0.128、超かすかな部分月食。
――食分0.128って……ほんとわずかですね。いつ頃空を見たらいいんですか?