代替事業として2022年12月、神戸ルミナリエpresents「カッサアルモニカ/音楽の宝箱」が、東遊園地をメイン会場として開催された。「カッサアルモニカ」とは、例年神戸ルミナリエのメイン作品として華やかに会場を彩るイルミネーションのひとつ。イタリア語で“音楽の家”を意味する。
また、2020年にイタリアから寄贈された、ルミナリエの光の継続と記憶を象徴とする小型の作品「希望のアーチ」も展示された。これらは今年(2023年)開催ヘの願いも込められている。
さらにルミナリエの最終地点を飾る花の形の電飾「ロソーネ」(イタリア語で「バラ窓」の意味)が、中華街・南京町や旧居留地など神戸市中心部に設置された。
震災から28年経ち、記憶の風化やコロナ禍での後ろ向きな思いが先行しがちだが、そうではない。動き出す神戸の姿もある。曹英生・南京町商店街振興組合理事長は、1月22日から始まる春節祭は、従来のスタイルに戻し、多くの観光客を迎え入れると話した。「震災が起きた1995年の年末、ルミナリエが初開催された時の光を見て、涙があふれそうになった。その気持ちを忘れずに、神戸の賑わいを取り戻したい」と意気込む。
元気な神戸が、人をむすび、時代をむすぶ。