阪神淡路大震災から28年を迎えた17日、兵庫県は「震災を風化させない-『忘れない』『伝える』『活かす』『備える』」をテーマとして「ひょうご安全の日のつどい」を開催した。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止されていたメモリアルウォークや、防災活動の紹介や防災・減災に関する展示などを行う「交流広場」が3年ぶりに復活し、会場となったHAT神戸を訪れた多くの人が防災への意識を新たにしていた。
県立舞子高校環境防災科のブースでは、日頃の学習の成果とともに防災に関するクイズに答えながら進む迷路を設置。また東洋大姫路高校のブースでは、鹿肉を使った缶詰を販売。「もともとは休耕田を使って育てていた農作物を鹿に荒らされた。猟友会に協力で駆除した鹿の肉を使えないか」と考え生まれたもので、「缶詰はいざという時に役に立つ」と話す。
また会場のいろいろなブースを回り、話を聞く高校生の姿も多くみられた。県立舞子高校1年の男子生徒は起震車で、熊本地震や東日本大震災の揺れを体験した。揺れは80秒から2分ほど続き、「やばい、やばい」と声を上げながら、テーブルや手すりにしがみついていた。「神戸は30秒しか揺れなかったのにあれだけの被害が出たんだと改めて思った」と話した。