《阪神・淡路大震災28年》神戸市、防災活動で市民参加型の様々な取り組み「災害への備えについて考える機会に」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《阪神・淡路大震災28年》神戸市、防災活動で市民参加型の様々な取り組み「災害への備えについて考える機会に」

LINEで送る

この記事の写真を見る(2枚)

 阪神・淡路大震災の発生から28年。神戸市は、震災の経験や教訓を継承していくとともに、市民一人ひとりが今後発生が予想される南海トラフ地震や激甚化する気象災害などへの備えに取り組めるよう、「KOBEそなえとう?1.17」と題して様々な防災活動を実施、告知している。

KOBEそなえとう?. 1.17
KOBEそなえとう?. 1.17

◇「神戸市シェイクアウト訓練」

 神戸市の「市民防災の日」にあたる1月17日に行われたのは、市民参加型の訓練「神戸市シェイクアウト訓練」。兵庫県内の防災情報を提供する「ひょうご防災ネット」から同日午前10時に発信された「訓練:地震発生」の音にあわせて、家庭や学校・企業・地域において、その場で「まず低く、頭を守り、動かない」の「3つの安全行動」を取るシェイクアウト訓練が実施された。

 地震発生時には自分の身を守る行動をとることが重要とされるなか、神戸市は、日本シェイクアウト提唱会議のホームページに掲載されている訓練用音源などを用いて普段から個々の状況にあわせた取り組みを行ってみてほしいと呼びかけている。

◇どこでも気軽にできる防災活動

 また、神戸市は、KOBE防災ポータルサイト「SONAE to U?(そなえとう)」を通じて、災害時の避難行動や家庭内備蓄の方法など、日頃からの『備え』に関する情報を紹介している。主なものは次のとおり。

【住んでいる地域のハザードマップを見る】
 災害時には、落ち着いて行動できるよう、様々な避難ルートを想定し、あらかじめ避難にかかる時間を確認しておくことが重要。住んでいる地域の危険性や緊急避難場所は、毎年出水期(川が増水しやすい時期)前に神戸市内の各家庭に配布されている「くらしの防災ガイド」または、神戸市ホームページで確認できる。

【マイ避難カードを作成する】
「ひょうご防災ネット」では、災害別の危険を知り、どのような避難行動をどのタイミングでとればいいのか、自身で考えた内容をカードとして保存することができる。カード作成が、いざというとき速やかに行動するための目安の1つに。

【避難の時に必要な持ち物を揃える】
 南海トラフ地震など、大規模な災害が発生した場合、救援物資がすぐに届くとは限らないもの。各家庭で家庭内備蓄の準備を推奨。具体的には食料については最低でも3日分、できれば7日分、飲料水については1人1日3リットルが目安。また、ローリングストックを活用することもおすすめ。ローリングストック法とは備蓄品を定期的に消費し、食べた分だけ買い足す方法のこと。例えばレトルト食品やペットボトルの水を一定数備蓄しており、使用したものについてはその都度買い足し、家庭内備蓄を。

【家具の固定状況を確認する】
 家具が転倒しないような対策をしているか、この機会に確認を。もしできていなければ、ストッパーや滑り止めマット、突っ張り棒などを活用し、転倒防止策を行っておく。寝る位置に家具が倒れてこないよう配置を工夫するのも有効。また、地震による火災の過半数は電気が原因とされているため、感震ブレーカーの設置も効果的。阪神・淡路大震災で発生した火災のうち、原因が特定されている火災の約6割が「通電火災」だったという。通電火災とは、大規模な地震に伴う停電から復旧した際に、地震で倒れたり、家具の下敷きになったストーブなどの家電製品に通電することで発生する火災のこと。通電火災には、地震の際に自動的にブレーカーを落とす感震ブレーカーが有効とされている。なお、感震ブレーカーには用途などに応じた様々な種類がある。

◇「1.17 Treasure & Future ~防災の未来をKOBEから~」

 阪神・淡路大震災から28年。時間の経過とともに、神戸の街並みは変化し、震災を経験していない世代も増え、震災の記憶は薄まりつつある。もちろん、震災の記憶を忘れないことは重要だが、それとともに阪神・淡路大震災の経験が、様々な分野に影響を与え、発展につながったのも事実。そのなかで、阪神・淡路大震災から28年の間で、防災に関して進化したものを見える化し、未来に向けたポジティブなメッセージを発信したいという思いから、神戸市は「1.17 Treasure & Future ~防災の未来をKOBEから~」と題して、市民から防災について未来へ継承したい「宝物」と思い描く防災の「未来」についての投稿を募集している。

 具体的な募集内容は、ボランティア活動の増加など、震災発生から28年の間、防災について「よくなったこと」など未来へ継承したい宝物。そして避難所の工夫など、防災について「あったらいいな」と思うもの。

 応募方法はLINE公式アカウント「SIP-KOBE実証訓練」を友だち登録。そのなかの専用メニューから投稿することができる。応募期間は3月11日(木)まで。

 神戸市危機管理室総務担当 石堂弘明さんは「1月17日で阪神淡路大震災から28年を迎えました。みなさんに防災活動に取り組んでいただき、災害への備えについて考える機会としていただければと思います」と話している。

※ラジオ関西『サンデー神戸』2023年1月15日放送回より

神戸市危機管理室総務担当の石堂弘明さんと、『サンデー神戸』パーソナリティーのクマガイタツロウ

◇「KOBEそなえとう?1.17」について
【「KOBEそなえとう?1.17」(神戸市HPより)】
【「KOBE防災ポータルサイト「SONAE to U?」】
【「1.17 Treasure & Future ~防災の未来をKOBEから~」(神戸市HPより)】

◇『サンデー神戸』
【番組HP】
【アーカイブ記事】



LINEで送る

サンデー神戸 | ラジオ関西 | 2023/1/15/日 09:00-09:30

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

関連記事