留学生が防災について学び、体験するイベント「防災ピクニック」がこのほど大阪経済大学(大阪市東淀川区)と周辺で開かれた。
同大学大学院人間科学研究科の中国人留学生4人が企画。担当の髙井逸史教授によると、留学生たちは日本に来る前は地震を経験したことがほとんどなく、「災害が起きた時、日本語が十分わからないために、必要な情報が得られない」「自分の命が守れないのではないか」との不安を抱えているという。
イベントでははじめに、地域の避難場所となっている同大近くの公園で、3つの川が流れる東淀川区の浸水の危険性や南海トラフ巨大地震が発生した場合のリスクについて、区の担当者が説明。東日本大震災の際、避難所に仮設トイレが行き渡るまで長期間かかった話になると、留学生たちは興味深い様子で聞き入っていた。
東淀川消防署の担当者は、公園にある可搬式ポンプ収納庫を開け、中から取り出した放水用ポンプの使い方をレクチャー。留学生もポンプを手に持ち、水流の切り替えスイッチなどを確認した。同署担当者は、バール、担架なども取り出し、一つ一つ説明。「バールは、てこの原理で、崩れ落ちた柱や梁を持ち上げられる。阪神・淡路大震災の時、バールでちょっと持ち上げて、人を救うことができた」と紹介した。
続けて、大学敷地内にあるかまどベンチ(災害時は座面を外し、かまどとして使える構造のベンチ)を利用して作った味噌汁やおにぎり、焼き芋を地元の防災士や子育てグループのメンバーらとともに参加者に振る舞った。
留学生の1人、張倩さんは「公園では初めて見るもの(ポンプなど)ばかりでびっくりした。勉強になりました。私たちが日本に来たのはコロナが厳しい時で、これまで日本人との交流はほとんどなかった。このイベントで防災意識が高まったが、私にとっては地域の人たちとのコミュニケーションがもっと大切だと思いました」と話した。