料理だけでなく、食料の保存や掃除などさまざまな用途で使われているアルミホイルやラップなどのキッチン用品。しかし、なかには「アルミホイルを使おうと開けたときに白くなっていた」などの相談事例があるようです。日々、さまざまな商品の相談を受けているコープこうべ商品検査センターの商品検査センターの羽田野達也さんに話を聞きました。
――アルミホイルの中央部分が白くなっているということは、生産工場でアルミの粉が付着したのでしょうか?
【羽田野達也さん(以下、羽田野さん)】いいえ。これはアルミホイルがさびて変色したものです。保管中に温度や湿度が変化することによって発生した結露がアルミホイルの内部に吸収されることでさびが発生します。この現象は若干のねばりから始まり、乳白色や茶褐色、黒色などに変化し、アルミホイル同士がくっつき、やがて白い粉状に変化していきます。
――中央部分のみが白くなって両端は変色していませんが、これはなぜなのでしょうか。
【羽田野さん】ほとんどの場合、湿気がたまりやすい中央部分のみが変色してしまいます。端の部分は湿気があっても空気に触れて乾燥しやすいため、さびにくいのです。
――アルミホイルの使用や保管方法で気をつけることはありますか。
【羽田野さん】保管中の湿気がさびの原因になるので、湿気の少ない場所で保管し、濡れた手で触れないようにしてください。また、保管期間が長いほどさびが発生しやすくなるので、購入後は早めに使っていただきたいと思います。多少の変色であれば使用に影響はありませんが、触って粉が指につくような状態までさびが進むとアルミホイルがもろくなっているので、食品には使わないようお願いします。
――湿気ないようにしておくこと、買ったら早めに使うことがポイントになるわけですね。
【羽田野さん】そのとおりです。続いて、「ラップが張りついてしまってはがせない(引き出せない)」という事例をご紹介します。