■地元の人に親しまれる”おせんげんさま“「静岡浅間神社」
静岡浅間(せんげん)神社は多くの神様が祀られている神社。主な神社は「神部(かんべ)神社」「浅間(あさま)神社」「大歳祖(おおとしみおや)神社」で、これらを総称して『静岡浅間神社(通称おせんげんさま)』と呼びます。なかでも、最も歴史が長いのは神部神社。今から2100年以上前に建てられたともいわれています。
現在、静岡浅間神社では「平成令和の大改修」が行われています。境内の重要文化財建造物26棟のうち、23棟が漆塗り。2018年から20年かけて、その塗り替え工事を実施します。2020年に塗り替えが終わった神部神社・浅間神社の楼門には、約1トンの漆が使用されています。
また、静岡浅間神社は、竹千代(家康の幼名)が元服式を行ったなど、徳川家康ゆかりの神社としても知られています。境内にある神厩舎(うまや)にたたずむ木彫りの白い神馬は、願い事を叶えてくれるとされる「叶え馬」。徳川3代将軍家光が寛永の大造営に際し、家康が寄進した生きた神馬を偲んで、左甚五郎に作らせたものと伝えられています。
広い境内は見どころ満載! 社殿の彫刻や大拝殿の天井絵は、そのひとつひとつに意味が。そして、魔よけとなるハート型の「猪の目」も各所に彫られています。参拝の際には、ボランティアガイドに声をかけ、境内を案内してもらうのがオススメです。
■唯一無二!静岡おでんを命名した「おがわ」
黒いだし汁で煮込み、青のりや魚のだし粉をかけて食べる静岡名物 “静岡おでん”。1948年創業の「おがわ」によると、おでんが売れるのは12月~2月の冬の時期、そして8月とのこと。暑い日にクーラーの効いた部屋でおでんを食べたり、子どもがプールの休憩時間におでんとかき氷を一緒に食べたりするのが一般的な光景だそう。1年を通し、世代を問わず愛されるソウルフードです。
創業以来継ぎ足しているだし汁は、砂糖やみりん、酒を一切使用しておらず、味付けは醤油のみ。牛すじのだしと魚の練りものの甘みや旨味が凝縮されています。おでんは1本100円からと、とてもリーズナブルです。
一番人気は国産和牛にこだわった「牛すじ」。ほろほろとした身が口の中でほどけ、甘い脂がじゅわっと広がります。いわしとサバをすり身にした静岡名物の「黒はんぺん」も欠かせません。その他、たらのすり身に油揚げを巻いた「しのだまき」や、甘みの強い北海道の今金産「じゃがいも」も絶品! 静岡に行ったら足を運びたい名店です。