目黒蓮(Snow Man)と今田美桜が共演する、和風のシンデレラストーリー。映画『わたしの幸せな結婚』が3月17日(金)、公開されます。
舞台は、文明開化を迎えて近代化が進んだ頃の日本です。火を起こす念力や未来を予知する力など“異能”と呼ばれる特殊能力を代々受け継ぐ家に育った人たちの物語。
大きなお屋敷を構える斎森(さいもり)家も異能を持つ家系です。長女の美世(みよ)は、実の母親を早くに亡くし、使用人同然の生活を送ってきました。美世が継母と義理の妹が座る食卓へお茶を運びます。
すると、妹・香耶が茶碗のお茶をひっくり返し美世の顔にぶちまけました。
美世「あっ」
香耶「渋い!いれ直して!」
美世「申し訳ありません」
香耶「早く拭いてよ!シミになるから」
美世は幼い頃から継母と妹に虐げられ、耐えながら過ごしています。美世は厄介払いのような形で久堂(くどう)家へ嫁入りするよう命じられました。
相手は冷酷無慈悲だと噂されている軍人・久堂清霞(きよか)です。これまで婚約者の候補だった女性たちは皆、三日も持たずに逃げ出したそうです。美世は覚悟を決めて久堂家の門を叩きます。
美世「お初にお目にかかります。美世と申します」
清霞は銀色の長い髪をした、27歳の美しい青年でした。清霞は、美世に冷たくこう言います。
「ここでは私の言うことに絶対従え。出ていけと言ったら出ていけ。死ねと言ったら死ね。異論反論は聞かん」
つらくあしらわれても、美世には逃げ帰る場所がありません。毎日、清霞のため食事を作ります。久堂家に通って家事を手伝うゆり江は、健気に料理をする美世の姿を見て、清霞に進言します。
「美世さんは今までいらした方とどこか違います」
美世はこれまで誰からも愛されずに育ち、孤独でした。清霞もまた誰も愛することができずに生きてきた身でした。