◆GMTウォッチの礎を築いたのは「ロレックス」
世間的にGMTウォッチの需要が高まるなか、米国の航空会社の依頼を受けたロレックスが「GMTマスター」を発表したのが1955年のこと。現在の「GMTマスターII」にもつながる重要なモデルです。GMT機能と聞けばまず、赤と青にベゼルが色分けされたこのモデルが思い浮かぶのではないでしょうか。
◆なかには、一風変わったGMTウォッチが……。
各ブランドからラインナップされているGMTウォッチですが、そのバリエーションは様々です。RYさんが注目しているGMTウォッチとして一つ目にあげたのがジャガー・ルクルトの名作『レベルソ』のデュエットモデル。文字盤を表面と裏面の2つもち、それをひっくり返すことで異なる時刻を示すことができるのです。ひとつの文字盤上で複数の時刻がわかる機能をイメージしがちですが、広義のGMT機能と言い換えることができるでしょう。
続いては、パルミジャーノ・フルリエの新作『トンダPF GMTラトラパンテ』。“ラトラパンテ”とはクロノグラフの上位的な機能で、同時に2つのタイムラップを計測することができるそう。その機能をGMTに転用したのがこのモデルで、「まさに目からウロコなラトラパンテの使い方で、技術力がすさまじい」とRYさんは舌を巻きます。GMT針を出したり、収めたりできる真新しさだけでなく、使い勝手の良さも素晴らしいですね。
◆GMT機能を「お試し」したい! というあなたには……。
ここまでは、概して300万円以上と高額なモデルをご紹介しましたが、比較的手を出しやすいGMTウォッチもあります。