「食べて笑顔になってほしい」 姫路市の食パン専門店『小麦色のララバイ』 物価高騰でも地域への感謝貫く | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「食べて笑顔になってほしい」 姫路市の食パン専門店『小麦色のララバイ』 物価高騰でも地域への感謝貫く

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 兵庫県姫路市で2年前に誕生した地元発の食パン専門店「小麦色のララバイ」がにぎわっている。その人気ぶりは1本1000円前後の商品が毎日100本以上売れるほど。短いスパンで1本ずつ買い求める近郊組と、数か月に一度のペースで買い溜めする遠方組がすっかり定着し、今や周辺のパン好きにとって欠かせない存在になっている。

プレーンタイプの「朝の散歩道」(1本860円)

 運営しているのは、同市大津区に本社を構える「ダイワ」。食パンからは連想できない、LPガス販売や建築工事など住宅総合プロデュースの地元企業だ。新型コロナ感染症が世界中に暗い影を落とす中、「育ててくれた地元においしいパンで恩返ししよう」との思いから、有名ベーカリープロデューサーに手ほどきを受けて2021年1月に開業した。

 商品は、定番のプレーンタイプ「朝の散歩道」(1本860円)とレーズンを練り込んだ「理想の恋人」(1本1055円)のほか、デニッシュタイプやあん入りなど定期的に内容が変わる「14時の食パン」の合計3種。いずれも基本は、熊本県・天草の塩や国産バター、喜界島の粗糖、オレンジはちみつといった材料にこだわり、優しい甘みとしっとりしたやわらかさが特長となっている。

レーズンを練り込んだ「理想の恋人」(1本1055円)

 小麦粉をはじめとする材料費高騰にも値上げはいっさい行わず、生産ロスや販売ロスの低減でやりくりしている。その理由を「地域への感謝が第一義だから」と同社執行役員の酒木大介さんは話す。さらに、昨年11月には専用車両を導入し、要望された場所へ出向く移動販売を開始した。イベント出店にも力を入れ、インスタグラムで情報発信も続けている。

「小麦色のララバイ」の運営会社「ダイワ」の酒木さん(後方は移動販売車)

 スタッフ全員が理想とするのは「老若男女に受け入れてもらえる食パン作り」。まずは、小麦粉や乳製品などを食べられない人でも気軽に楽しめる新商品の開発に意欲を燃やしている。

(取材・文=播磨時報社)


「小麦色のララバイ」公式サイト
住所 姫路市大津区新町1-10-9
営業時間 午前10時〜午後6時(売り切れ次第終了)
定休日 水曜日
電話 079-263-8085

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