村川大介九段に聞く「囲碁棋士の生活」 11歳でプロ入り 今はAI相手にトレーニング サウナで心身回復 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

村川大介九段に聞く「囲碁棋士の生活」 11歳でプロ入り 今はAI相手にトレーニング サウナで心身回復

LINEで送る

この記事の写真を見る(5枚)

 兵庫県西宮市を拠点に活動する、関西棋院所属のプロ棋士 村川大介九段(32歳)。主要なタイトル戦である七大タイトルの「王座」を2014年に、「十段」を2019年に獲得しています。最前線で活躍中の村川九段に、囲碁の魅力や棋士としての生活について聞きました。

村川大介九段 関西棋院所属
村川大介九段 関西棋院所属 (提供:関西棋院)

 囲碁を始めたのは5歳の頃。父親と祖父の対局を見て興味を持ち、自身も夢中になったそう。6歳から囲碁教室に通いだし、プロ棋士になるために8歳(小学3年)で関西棋院の院生になります。「より強い相手と対局したい、囲碁が好きという気持ちで関西棋院に入った」と当時のことを振り返ります。

 その後、当時の関西棋院最年少記録である11歳10か月(小学6年)でプロ入りを果たします。念願のプロ入りを経て、対局相手のレベルも一気に上がったそう。自分よりも60歳近く年上の相手と対局することもしばしば。そんな、年齢や性別も関係なく対局できるところが囲碁の魅力だといいます。

入段記念対局の様子/2002年(提供:関西棋院)
入段記念対局の様子/2002年(提供:関西棋院)

 現在は、年間十数回の大会に出場し、40~50局ほどをこなします。対局がない日はAIとの対局で勉強をしたり、ほかの棋士と練習対局をしたり、日々トレーニングを重ねているそう。「コーチはいないので、手を抜くこともできる。(囲碁は)自分自身との闘い」と話します。

対局の様子/2019年10月(提供:関西棋院)
対局の様子/2019年10月(提供:関西棋院)

 対局日は週に1回程度。対局開始は朝10時で、ひとり当たりの持ち時間は3~5時間ほど。持ち時間3時間以内の対局には休憩がなく、夕方まで集中力を維持し続ける必要があります。対局中の食事について聞くと「食べないことが多い」とのこと。対局時間が短縮傾向にあることや、自分の持ち時間内で摂らなければならないことから、合間にサッと食べられるゼリー飲料や栄養補助食品を口にする程度だそうです。

 そんな村川九段の趣味はサウナ。神戸三宮や仕事で訪れる東京に、お気に入りの施設が数か所あるそう。「サウナ、水風呂、休憩を3回ほど繰り返す。“ととのう”感覚が好き」と話します。また、実家が甲子園球場の近くにあることから野球観戦も好きなのだそう。大好きな阪神タイガースの応援も、心と体をリフレッシュする方法のひとつです。

和やかな表情を見せる時も/2019年5月(提供:関西棋院)
和やかな表情を見せる時も/2019年5月(提供:関西棋院)
LINEで送る

関連記事