「町中華」ならぬ「ガチ中華」という言葉を聞いたことはありますか? "ガチ"とは「本気で・真剣に・真面目な」という意味。つまり、日本人風にアレンジされていない本場の中国料理のことを指します。「ディープチャイナ」と呼ぶことも。
ガチ中華には、日本人の口に合いづらいモノも多数存在しますが、「これまでに食べたことがない!」と好奇心を刺激される人もいるそう。2022年末頃からジワジワと注目されはじめ、その波はスイーツにも及んでいます。
今回取材したのは、兵庫県神戸市にある「友力(トモリキ)食品」(神戸市中央区)の中華菓子。店は神戸の繁華街の一つ、元町商店街にあり、中国出身の夫婦が切り盛りしています。
店頭には、月餅やパイナップルケーキなど常時50種類近くの菓子が並び、それら全てを製造・販売。日本ではなかなか見慣れない文字が書かれた、まさに“ガチ中華”の菓子も。その中から、特に注目の菓子5つを紹介します。
■その1「伍仁大月餅(ウー二ンダーイエピン)」
伍仁(ウーニン)とは、“さまざまなモノが入った五目”という意味。クルミやアーモンドなどのナッツ類とドライフルーツがたっぷり入った食べ応えバツグンの大きな月餅です。中国では、お祝いの席などで食べられるとのこと。
■その2「蓮蓉蛋黄月餅(ダンホァンリェンロンユエビン)」
卵黄が丸ごと入った大きな月餅。こだわりの白餡と塩漬けにした卵黄が絶妙にマッチしており、同店の一番人気だそう。中国の広東省地域で中秋節に食べられる菓子なのだとか。