《阪急を生んだ鉄道王・小林一三生誕150年》”思わず、ウワーッ!” 世代問わず懐かしい「阪急昭和モダン図鑑」大阪・池田 逸翁美術館 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《阪急を生んだ鉄道王・小林一三生誕150年》”思わず、ウワーッ!” 世代問わず懐かしい「阪急昭和モダン図鑑」大阪・池田 逸翁美術館

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 興味深いのは、1920(大正9)年頃の「乗り心ち(心地)良い神戸行電車」というポスター。神戸市と大阪市の市章を並べ、神戸港を象徴した波と湊川神社の菊水紋、水都大阪を表現する川と葦(難波草・なにわぐさ)を描いた路線図は、シンプルながらも、デザインのセンスの良さが光る。

乗心ちよい神戸ゆき急行電車 1920(大正9)年ごろ 大阪・神戸市章に難波葦・菊水紋<※画像提供・阪急文化財団 逸翁美術館>

 また、大阪に日本初の公営地下鉄が開通した昭和初期、1935(昭和10)年に1号線(現在の大阪メトロ・御堂筋線)の梅田・難波間開通時の「阪急神戸・南海和歌山市間懸賞レース」は、鉄道アクセスの向上をPRするため、有名俳優が紅白に分かれてレースに出場し、どちらが勝つか、所要時間も含めて予想する企画もあった。

大阪地下鉄経由連絡券発売(左)1936(昭和11)年 、阪急神戸↔南海和歌山市間懸賞レース 1935(昭和10)年

 戦前、阪神間を襲った室戸台風(1934年・昭和9年)や阪神大水害(1938年・昭和13年)といった自然災害からの復旧、風水害で亡くなられた方への追悼供養にまつわるポスターもあった。

阪神大水害後の特急車運転再開 1938(昭和13)年
室戸台風後の西国三十三ヶ所阪急沿線出開帳 1935(昭和10)年 萩の寺(大阪府豊中市)や中山寺(兵庫県宝塚市)など6か所で

 そして京都方面への延伸(※当初、新京阪鉄道が開通させたが、太平洋戦争中の政府による交通統制によって京阪神急行電鉄の路線として、後の阪急京都線に)を知らせるポスターも興味深い。

開通京阪間最大急行 1928(昭和3)年 京都では当時、昭和天皇の御大礼が ポスター右上の京都御所の紫宸殿、中央には大嘗祭で舞われる五節舞が描かれた<※画像提供・阪急文化財団 逸翁美術館>

 【逸翁美術館 オフィシャルウェブサイト】
 【阪急文化財団 公式ツイッター】

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