「娘は毎日、絵の勉強をしています」ノートメーカーに届いたお礼とリンゴのデッサン 視覚過敏、感覚過敏の目に優しいノートの開発舞台裏 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「娘は毎日、絵の勉強をしています」ノートメーカーに届いたお礼とリンゴのデッサン 視覚過敏、感覚過敏の目に優しいノートの開発舞台裏

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 そこで、まず目に優しい色合いのサンプル用紙を10種類ほど作ってヒアリングした結果、ノート用紙をレモン色・ラベンダー色・ミント色の3色展開としました。また、罫線を太線・細線の交互にしているタイプと、行の区切りを薄い網掛けにしているタイプの2種類をご用意しています。日付欄も無くし、目に優しいシンプルなデザインにしました。感じ方によって見やすさにも個人差がありますので、希望者の方には無料でサンプル用紙を郵送しています」

発達障がい当事者の方にとっても、目に優しい『mahoraノート』(提供:大栗紙工株式会社)
太線・細線が交互に入っているタイプと、網かけ帯のタイプの2種類を展開(提供:大栗紙工株式会社)

ーーmahoraノートユーザー様との印象的なエピソードを教えてください。

「目の感覚過敏のある娘さんのお母様から、お礼のメールを頂戴したことがあります。その娘さんは、幼いころからお絵描きが大好きだったのですが、視覚過敏のため、黒板のようなボードに絵を描いていたそうです。しかし、黒いボードでは線や色付けも思うように描けず、幼稚園のころからは絵を描かないようになってしまいました。

 小学6年生のころにmahoraノートに出会い、これまでノートの白色をまぶしいと感じていたことに気付いたそうです。気付けたことで、ノートに向き合うことが苦痛ではなくなり、薄いサングラスを使用することで、スケッチブックに絵を描けるようになりました。

 そして、学校や自宅の勉強では、mahoraノートを使用してくださるようになりました。コロナ禍は自宅で過ごすことが多かったので、朝はmahoraでノートで勉強し、昼はサングラスでお絵かき、夕方はmahoraノートで文章を書いたり、さまざまなペンで線を引いて鮮やかに発色する色を見て、学習が楽しくなったということです。mahoraノートが書きやすいおかげで、国語の先生に字を褒められたそうです。

 このような内容を2度にわたり、お母様からメールで伝えてくださいました。そのあと、2021年8月に、mahoraノートのことを取り上げていただいたテレビ番組をご覧になってくださったようで、娘さんが、番組で見た私をmahoraノートに描いてくださいました。

mahoraノートへお礼のメッセージと似顔絵を描いて送ってくれました(提供:大栗紙工株式会社)

 お母様が、『娘がノートの真ん中にこのような絵を描きました』と、イラストをメールで送ってくださいました。実物の私よりかなり若くかわいく描いてくださり、メッセージも添えてくださいました。とても嬉しくて、私の方が感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 それから1年も経たないうちに、『娘は毎日、絵の勉強をしています』といって、りんごのデッサンをまたメールで送ってくださいました。長い間、絵を描くことから遠ざかっていた娘さんが、mahoraノートに出会ったことで絵の勉強を始められたことを知り、本当に感激しました。

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