誰もが当たり前のようにスマートフォンを片手に生活する現代では、動画やバナーなどの「ネット広告」を目にしない日もないのではないだろうか。今から約20年前、テレビメディアが宣伝媒体の中心だったころからネット広告に目をつけていたという、デジタルマーケティングの風雲児がラジオ番組に出演。テンポのよいトークでパーソナリティを引き込み、マーケティングのノウハウについて語った。
ラジオ番組『セケンテー/ぼくらは囚われない』(ラジオ関西)の2023年4月22日放送回に出演したのは、株式会社売れるネット広告社で代表取締役社長(CEO)を務める加藤公一レオさん。ブラジル生まれで名前は本名だ。
三菱商事株式会社に入社し、その後ハバス・ワールドワイド・ジャパン株式会社(現・ハヴァスジャパン株式会社)、株式会社アサツーディ・ケイ(現・株式会社ADKホールディングス)にて、一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事。担当した多くのクライアントのネット広告を大成功に導いてきた。
「売れる広告」を徹底的に追及し続け、現在の法人は創業14年目を迎えた。社名通り、顧客への費用対効果重視で活動を続けている。
加藤さんとは10年来の付き合いがあるという、パーソナリティーのCEOセオ(連続起業家兼アーティスト)。「今日はすごく勉強になりますよ。知識の宝庫! 」と声を弾ませた。
インパクト大の社名にも、加藤さんの思惑があるという。
「ネット業界は横文字のかっこいい社名が多いから日本語が目立つと思った。(ネット広告を出したい人が)検索エンジンで『売れる』『売り上げ』などのキーワードで検索すると想定し、Google検索の1ページ目を独占できるとたくさん売れると思った」(加藤さん)
加藤さんが明かした意図に、「合理的に設計されている」と言葉を漏らしたセオ。「社名はかっこつけたい人が多いなか、成果だけを取りに行く(スタイルですね)」と感心した様子を見せた。
一般的に、スマートフォンのバナー広告などには1つの広告が表示されていると思われているが、実際には2〜4個程度の広告が表示され、それぞれに異なるキャッチコピー、デザインが施されており、どれが多くクリックされるかがテストされている。また、広告クリック後も1つのサイトに誘導されるのではなく、4〜5個のサイトに誘導され、どのサイトからの申し込みが多いかもあわせてテストされているという。
これをwebマーケティング業界では「A/Bテスト」と呼ぶ。加藤さんの会社では10年以上にわたって1300回以上ものA/Bテストを行い、日本版技術で1位に認定されている。これこそが、株式会社売れるネット広告社の強みだ。
「新しいクライアントが来た瞬間、 今までのテストでの良かった結果を(新規顧客の広告に)全部載せしちゃうというのが我々のビジネスモデル。(テストで培った)結果が答えなので、強引に費用対効果を上げられるんですよね。カンニングシートを持って東大を受験するのと同じ」(加藤さん)
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『セケンテー/ぼくらは囚われない』
放送日時:毎週土曜日 20:00~
放送局:ラジオ関西(AM 558kHz / FM 91.1MHz)
連続起業家兼アーティストのCEOセオとフリーアナウンサー田中大貴がパーソナリティを務める。