モコモコのフォルムが特徴的なモンブランを知っていますか? “座布団型のモンブラン”として、百貨店の催事では即完になるほどの人気ぶりだそうです。味も見た目も「一度体験したら忘れられない」と幅広い年代が注目するモンブラン。
この独創的なスイーツを世に送り出した『Masahiko Ozumi Paris』(大阪市中央区)のオーナーパティシエ、小住匡彦さんに人気の秘密を聞きました。
――「座布団モンブラン」を作ろうと思ったきっかけは?
【小住さん】元々パリでミシュランのシェフをしていた際に、世界的な製菓専門誌「so good」の掲載が決まったことがきっかけです。世界には車や熊のケーキなど、様々な形のケーキがあり「変わった形で勝負せな」と思いました。
「じゃあどんな形ならインパクトがあるんやろう……」と思案していたある日、モコモコのルームウェアがアイコンのパジャマブランド『ジェラート・ピケ』に出会い、その独特の”素材感”を参考にしました。同ブランドのようなモコモコ感をケーキに表現したらおもしろいのではと考えたすえ「座布団型」で提供するようになりました。
現在は多くの人に「座布団モンブラン」という名前で知られていますが、実はあだ名なんです。お客様にどんなケーキなんだろうと想像してもらえるように、あえて座布団に寄せすぎないよう「モンブラン」というネーミングで提供を決めたんです。ですが、そもそも僕が抱いていたイメージとお客様の思考がリンクしたのか、次第に「座布団モンブラン」という呼び方で広まっていきました。
――人気に火がついたのはなぜ?
【小住さん】Instagram等の SNSで話題になったことが大きい。とにかく見た目にこだわっているので、“見ても食べても楽しめるケーキ”として注目されるようになりました。手土産やご褒美ケーキとして購入される方が多いですね。