兵庫・香美町の夏グルメ『活イカ』「素手でもやけど」する繊細さ徹底管理で提供実現 8月には名産の果物も | ラジトピ ラジオ関西トピックス

兵庫・香美町の夏グルメ『活イカ』「素手でもやけど」する繊細さ徹底管理で提供実現 8月には名産の果物も

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 劇作家・演出家 平田オリザさんのラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)に、香美町役場神戸営業所の松井範好さんが出演し、夏の香美町の魅力を語った。

 兵庫県北部、日本海に面した香美町の夏の名物は、なんといっても香住の「活イカ(剣先イカ)の活け造り」だ。2002年からPRをはじめ、今では町内およそ30軒の旅館や飲食店で味わうことができる。旬は6月中旬から8月下旬ごろまで。

 元来、イカは非常にデリケートな生き物で、素手で触るとやけどをしてしまうだけでなく、ストレスなどで墨を吐くと水槽のイカはたちまち全滅してしまう。生きたまま水揚げするために漁船では水温を徹底管理、常に水を入れ替えながら帰港し、各店までの運搬も慎重に行われる。その甲斐あって、香住では透明感がありコリコリした食感の新鮮なイカが楽しめる。

 そんな香住のイカに、平田さんも興味津々だ。

「どうやらイカと人間の神経回路は似ているらしいんです。脳研究をされている方々がイカの神経回路を採取するために、デリケートなイカを生かしたままどうやって運搬するか試行錯誤した、というエピソードを20年ほど前に本で読んだことがあります。その技術を香住の漁師はお持ちなんですね」(平田さん)

香美町役場神戸営業所の松井範好さん(写真中央)、番組パーソナリティの平田オリザ(同右)、田名部真理(同左)

 近年は遊漁船でのシロイカ釣りも人気で、予約を取るのも困難なほど。シロイカのほかにも、スルメイカ、あご(トビウオ)、スズキ、アジ、アワビ、サザエ、岩ガキなど旬の地元魚介類を使用した海鮮丼も絶品。店ごとに特色があり、食べ歩きするのも楽しい。

水槽で泳ぐシロイカ

 8月からは「香住梨」の収穫も始まる。日本海の潮風を受け、ゆるやかな山の斜面で栽培される香住梨は、香住で獲れたベニズワイガニの殻入り有機肥料を与えた排水のよい土で育つ。芳醇な香りと上品な甘みが特長で、「八雲」や「なつしずく」のほか、新たにデビューした「なしおとめ」、9月に入ると「二十世紀」と、順に食べごろを迎える。平田さんも「城崎温泉の高級旅館では必ず、デザートに香住梨が出てきますよ」と顔をほころばせた。

ニ十世紀梨
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