◆鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」
四国の玄関口・JR高松駅前は高松シンボルタワーやJRホテルクレメント高松などの高層ビルが立ち並び、近代的な姿を見せています。そこから300メートルほど歩くと、高松港や史跡高松城跡(高松市立玉藻公園)などが見えてきますが、高松琴平電鉄(通称:ことでん)の始発駅「高松築港」は、この玉藻公園のすぐそばに位置しています。
「ことでん」は全部で3路線ありますが、この「高松築港」からはそのうちの2路線、琴平線と長尾線の列車が発車。名古屋市営地下鉄・京浜急行電鉄・京王電鉄などで走っていた車両たちが元気に活躍しています。今回はメイン路線である琴平線に乗って金毘羅(こんぴら)詣りに向かいます。私の乗った2両編成の1080形は京急からやってきたロングシート車両で、琴平までは30分おきに運行されています。
しばらくは左に高松城址のお濠を見ながら進みます。「片原町」は全天候型ドームでおしゃれな丸亀町(まち)商店街や、高松市内唯一のデパートとなった高松三越の最寄り駅。
「瓦町」は、「ことでん」最大のターミナル駅で、官庁街への玄関口にもなっています。駅ビルはそごう、天満屋を経て、現在は瓦町FLAGという商業施設になっており、この駅で3つの路線が分かれていきます。長尾線と、「瓦町」が始発の志度線は、ともに基本24分おきの運行です。
その隣駅で、駅名にもなっている「栗林公園」は、100年あまりをかけて造園された特別名勝。4~9月は午前5時30分から開園しており、早朝ウォーキングにもぴったりです。
車両基地のある「仏生山」を過ぎ、正面に美しい形の讃岐富士(飯野山、標高422メートル)が見えてきたら「一宮」。ここは香川県の一の宮として知られる田村神社への最寄り駅。また丹下健三氏が設計したユニークな県営住宅も広がり、「高松築港」からの半数の列車がこの駅どまりとなります。