神戸市西区の草むらで男児(6)の遺体が見つかり、男児の祖母への監禁と傷害容疑で、祖母の長女(34)らきょうだい4人が逮捕されたのを受けて23日、神戸市こども家庭局が会見し、男児の肩などに虐待を疑わせるあざがあったことや、長女が「子どもを一時保護してほしい」と話していたことなどを明らかにした。
同局によると、男児は今年2月以降、通っていた保育園を休みがちになり、4月21日を最後に園に来なくなったという。前日の同月20日、園が男児の右肩やお尻に虐待を疑うあざがあるのを発見し、区に通告。その後、区が家庭訪問したところ、在宅していた長女と祖母が「あざに心当たりはない」と話した。その日、男児は不在だった。5月1日、再度、区の職員が家を訪ね男児の肩を見たところ、あざは消えていて、長女から「男児を育てにくい。一時保護してほしい」と申し出があったという。
翌日、区から連絡を受けた子ども家庭センターが、一時保護の準備をして待っていたが、約束の時間になっても長女と男児は現れず、保護は保留に。その後、長女と連絡が取れなくなり、同センターなどが祖母に連絡したところ、「一時保護はもういい。不要です」との返答があったという。
同局の丸山佳子副局長は「家族からの相談によって行う一時保護と、子どもの身に危険が迫っているなどの理由による職権での一時保護がある。今回は、保護者からの相談をベースに対応してきた。(男児が)お亡くなりになったのは非常に残念だが、必要な対応は行っていたと考えている」と話した。