モデルも経験、介護福祉士・上条百里奈さんと考える『幸せな老後』に必要な4つのこと「まずは水!」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

モデルも経験、介護福祉士・上条百里奈さんと考える『幸せな老後』に必要な4つのこと「まずは水!」

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「高齢者が幸せに過ごしている姿を、若者に見せる必要があると思う」。26日放送のラジオ番組でそう語ったのは、介護福祉士の上条百里奈さん。モデル活動やドラマの介護監修指導も経験し、メディア出演や講演活動などで介護の現状などを発信する介護業界のインフルエンサーは、現在、本業とともに、介護福祉士の養成校である大学の非常勤講師、東京大学での研究、今春からは大学院生として勉学に励むなど、多彩な活動で介護と向き合っている。

介護福祉士の上条百里奈さん(中央)と、 ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』パーソナリティーの田中大貴(フリーアナウンサー、左)と林歳彦氏(会社経営者・環境活動家、右) (写真:ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』)

 ラジオ番組『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』(ラジオ関西)パーソナリティーの林歳彦氏から「介護職は大変な仕事という印象」という話を受けた上条さんは、「大変であることを否定はしないですが、大変以外に、魅力がたくさんあります。話せば3時間くらい必要ですが……」とコメント。ただし、「介護の問題を考える前に、それぞれが『自分自身がどう生きたい』か、そこを考えないといけない」と述べ、その理由を次のように語る。

「たとえば、皆さんがなんとなく思っている“ぴんぴんころり”など、『なんとなく自分はこうやって生きていけば、いつか自然な形で人生のクライマックスを、ちょっと豊かに送りきれるだろう』と、なんとなく皆さんはいい方を想像していると思います。ですが、そういうのは自然現象ではなかなか起きないもの。ちゃんと手を加えないと……専門職をどう使うか、家族がどういうあり方でいるか、地域がどうであるかなどをやらないと、そういった幸せな老後というのは、なかなか実現は難しいですね」(上条さん)

 そういった現状を理解したうえで、『幸せな老後』に必要な4つのことがあると、上条さんはいう。最初になにより大事なものとして挙げたのは、“水"だ。

「水を飲まないと大体の高齢者は廃用症候群、脱水になります。特に高齢者はのどが渇いていることに気付きにくいので脱水症状になりやすく、だんだん意識障がいや認知症状が出たり、動きたくても動けない身体になってしまう。高齢者の脱水、熱中症などは本当に危ない」と、介護の経験から水の大切さを主張する、上条さん。現場では実際に高齢者がなかなか飲まない状況も目の当たりにするなか、「あの手この手で実践」して、水分をとってもらっていたそう。

 上条さんは、そのほかにも“栄養”(「高齢者だからといって粗食にしてはいけない。鉄分とタンパク質は特に大事」)、“運動"(「飲んだお水は心臓のポンプだけでは循環できず、足で歩く振動で循環させないと水がたまってしまうので」)、"便秘解消"(「下剤を使わない自然排便」)が重要だと呼びかけていた。

介護福祉士の上条百里奈さん(写真:ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』)

 中学2年生から介護の現場にいる、上条さん。もともとは「医師や看護師など、命を救う仕事」に憧れていたというが、本格的に介護の道を選んだのは、中学時代に老人ホームで行った職業訓練学習での“ある体験”がきっかけだったという。

「ひとりで歩けないおばあちゃんを抱えてトイレに連れて行っている介護職のお兄さんがいたのですが、そこに看護師さんが来て『歩かせないでって言ったでしょ!』と、すごい剣幕で怒っていたんです。でも、お兄さんは一歩も譲らず『この人は歩かせないと寝たきりになる。この人は歩きたいと言ったんだ』と。その様子を見て、介護職はどの職種よりも『その人がどう生きたいか』に寄り添える仕事なんだと思ったんです」

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としちゃん・大貴の ええやんカー!やってみよう!! | ラジオ関西 | 2023/06/26/月 19:30-20:00

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