東南アジアや中国南部、台湾などで親しまれている空芯菜。名前の通り茎の部分が空洞になっている葉野菜で、暑さに強いため主に熱帯アジア地域で栽培されている。日本では近年、夏野菜としてスーパーなどにも並ぶようになった。
神戸市須磨区の産直市場「ナナ・ファーム須磨」では2011年の開業当初から取り扱いをしているが、当初は「何の野菜?」と聞かれることも多かったという。
ここ数年、中華やタイなどのアジア料理店で目にする機会も増えたからか空芯菜を目当てに訪れる利用者もいるそうだ。一般的にはニンニク炒めが知られているが、同市場の野菜ソムリエ神垣八千代さんは「アクやクセも少ないので、葉の部分はサラダに使える。さっと茹でて和風出汁のおひたしにしたり、マヨネーズ和えにしてもおいしい。茎の部分はシャキシャキ食感を活かして夏野菜のドライカレーにするのもおすすめ」と話す。
また「葉は火を通すととろみが出る。炒め物にするときには茎と葉で火の通りが違うため分けて炒めるのがコツ」というアドバイスも。
空芯菜は栄養豊富で夏バテ予防の効果も期待できる。神垣さんは「ほうれん草のおよそ4倍のカルシウム、およそ5倍のビタミンA、およそ2倍のビタミンBとC、他にもベータカロテン、鉄分も豊富です。空芯菜をもりもり食べて暑い夏を乗り切ってほしい」と話した。
同市場では、現在は播磨地域で作られた空芯菜を中心に入荷しているそう。他に丹波産や神戸産もあるという。
■ナナ・ファーム須磨
兵庫県神戸市須磨区外浜町4-1-1
電話 078-733-7722
※店舗ごとに営業時間や定休日が異なるため、詳しくはナナ・ファーム須磨公式サイトを参照。