大阪府阪南市にある阪南市立朝日小学校山中分校。廃校となっている同校校舎では、8月31日(木)までの期間、ゲームの歴史を伝えるイベント『レトロゲーム博物館計画資料展示会』を開催中。
日本の文化として“ゲーム”が浸透していく一方で、文化としての保護・保存への取り組みは海外と比べて大きく遅れている状況にあります。そんななか、ゲームの歴史を伝える「レトロゲーム博物館」の開設を目標に活動を続けているのが、同イベントを主催する特定非営利活動法人日本レトロゲーム協会。協会の代表理事を務める石井豊さんに話を聞きました。
―――そもそもレトロゲームとは、どこまでの年代のものを指す?
【石井さん】 人によって意見が異なってくると思いますが、我々の間では、電池を使用したりテレビにつないで遊ぶゲームのなかではプレイステーション2(PS2)くらいまでが該当するのでは、と考えています。
資料展示会では、1970年代中頃から2000年代に発売されたプレイステーション2や初代Xboxなど、幅広い年代のゲームを扱っています。点数にして、500点ほどになります。実際の保管数としてはもっとあるのですが、限られた時間・人員で展示物を作るとなると、なかなか大変で手が足りないのです。
―――今回、開催に至った経緯を教えてください。
【石井さん】 阪南市に移住して10年ほどになるのですが、阪南市にある住宅を事務所として使用していることや日本レトロゲーム協会としての活動を通し、阪南市市長をはじめとした横のつながりが増えていきました。
2025年に開催が予定されている大阪・関西万博の関係で来阪された方々に向けてゲームの歴史を伝えるプロジェクト「日本のゲーム史博物館を実現させよう!」を立ち上げたことと、阪南市内で日本レトロゲーム協会としての活動ができないかという話をいただいたことが重なり、開催に至りました。