世界中に大きな経済的打撃も与えた新型コロナ。各企業は、“元に戻す”以上に新たな道の開拓を模索している。そこで今年9月、ポストコロナのビジネスチャンスを探ろうと、地元信用金庫が主催する『こうべしんきん ビジネスメッセ 2023』が兵庫県神戸市内で開かれた。
今シリーズでは、メッセを通じて発信された、兵庫・神戸の企業の独自技術やサービスを全23回にわたって紹介する。第2回は、米販売の株式会社いづよね(神戸市灘区)。
☆☆☆☆☆
今年で創業134年目となるいづよね。全国から選りすぐりの米を取り寄せて、注文が入ったその場で精米し、新鮮な状態で提供することをモットーとしている。
現在、4代目の代表取締役・川崎恭雄さんは、米をノベルティとして利用してもらうためにと、2~3合の米を真空パッケージし、広告を入れる企画販売に力を注ぐ。
川崎さんは、きっかけは米の需要の低下だと語る。品質が良く高値の米は買いにくいという現状にあって「企業が小分けにして届けることで、お米のおいしさに改めて気づいてもらえるのではないか」と考え、商品企画を開発したという。現在、年間約3万個を売り上げているのだそう。
「笑顔が連鎖するような商品開発をおこなっています」と話す川崎さん。パッケージに一定サイズの紙を差し込めるため、近所への挨拶や“感謝状アイテム”としても活用できるとのこと。既に計量済みの米がパックされていることからそのまま使えるのも、歓迎されるポイントと言えそうだ。
今年の夏も猛暑続きだったが、米は全国的に出来の良いものが多いそう。川崎さんは「弊社のお米を通して、日本の米文化、そして食文化を新たな形で復活できれば」と意気込んだ。
※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2023年9月12日放送回より
※記事内の回数は放送順です。記事の公開は順番が前後する場合があります。