「ネクストマンダラ - 大調和」世界遺産 東寺・灌頂院で特別公開 小松美羽が描く現代の曼荼羅 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「ネクストマンダラ - 大調和」世界遺産 東寺・灌頂院で特別公開 小松美羽が描く現代の曼荼羅

LINEで送る

この記事の写真を見る(31枚)

 2023年、弘法大師・空海が東寺(京都市南区・教王護国寺)で真言宗を立教開宗して1200年を迎えた。

東寺・五重塔をのぞむ 日本一の高さを誇る木造の塔
東寺・御影堂(大師堂)かつて弘法大師・空海の住房

 794年の平安京遷都後、東寺は大極殿や西寺とともに創建された。そして823年、嵯峨天皇は、唐で密教を学んだ弘法大師・空海に東寺を下賜された。ここに、日本で初めての密教寺院が誕生する。
 空海は東寺を真言密教の根本道場として整え、東寺から密教を発信していった。一方、高野山は816年に、同じく嵯峨天皇から空海に下賜され、修行の地と位置付けられている。

インバウンド(訪日外国人)の姿も本格的に戻った東寺境内(奥に金堂)
東寺は毎月21日の弘法市のみならず、日本の密教文化に触れる場所

 世界文化遺産・東寺では10月8日(日)~14日(土)まで、境内の金堂、講堂、五重塔、御影堂で「立教開宗1200年慶讃大法会」が開かれる。

 これを記念した特別拝観「東寺のすべて」(10月9日~31日)では、国宝「両界曼荼羅図(伝真言院曼荼羅)」や、空海が最澄にあてた手紙・国宝「弘法大師大尉尺牘(風信帖)」の公開(いずれも宝物館 ~11月25日)、土門拳東寺写真展(食堂 じきどう)などが企画されている。

東寺・灌頂院 門扉が開かれるのは年2回 <2023年4月21日撮影>
正御影供には空海の御影が掲げられる

 そして、通常は非公開の灌頂院(かんじょういん)で、現代アーティスト小松美羽氏の大作「ネクストマンダラ-大調和」を特別公開する。
 灌頂院では毎年1月、真言宗の最高の儀式で、鎮護国家・五穀豊穣を祈祷する「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」が行われる。

■すべては一体に…両界曼荼羅に込めた思い

 「ネクストマンダラ ー 大調和」は後七日御修法で用いられる両界曼荼羅(元禄本・重要文化財)とほぼ同じ、縦横4メートルの二幅一対で描かれたもので、儀式が行われる灌頂院の空間構成を再現した。
 小松氏は「2つの(両界)曼荼羅に、すべては一体になるという想いを込めている」と話す。

小松美羽「ネクストマンダラ ー 大調和」虹・彩 ※画像提供・株式会社 風土
小松美羽「ネクストマンダラ ー 大調和」陰陽・白黒 ※画像提供・株式会社 風土

東寺・オフィシャルサイト

小松美羽・オフィシャルサイト

特別拝観「東寺のすべて」オフィシャルサイト

LINEで送る

関連記事