世界中に大きな経済的打撃も与えた新型コロナ。各企業は、“元に戻す”以上に新たな道の開拓を模索している。そこで今年9月、ポストコロナのビジネスチャンスを探ろうと、地元信用金庫が主催する『こうべしんきん ビジネスメッセ 2023』が兵庫県神戸市内で開かれた。
今シリーズでは、メッセを通じて発信された、兵庫・神戸の企業の独自技術やサービスを全23回にわたって紹介する。第9回は、看板等の製作から設置まで手掛ける株式会社おおかわ(神戸市垂水区)。
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今年で創業88年の株式会社おおかわは、オリジナルの看板やネオン、テントをなどの企画からデザイン、製作、設置までを、すべて一貫して行うのが特徴だ。ビジネスメッセには初出展。取締役で3代目社長の福井朋子さんは「弊社が何をしている会社か、わかってもらえれば」と意気込んだ。
看板の存在について「お店の顔」と話す福井さん。「前を通ったお客さんに、どういうお店なのか感覚でわかってもらえるかどうかは看板次第だと思う」との持論を展開した。
最近は、中国語や韓国語といった外国語表示の看板の発注を受けることもあるそう。時代によって求められるものがさまざま変化する中、顧客によってイメージやアピールは違うという。福井さんは「お客さんに合った『オリジナルのもの』に特化していきたい。」と抱負を語った。
一方、看板と同じぐらいの高い需要がある商品がテントだそう。猛暑続きだった今年の夏は、幼稚園からの日除けテントの注文が多かったのだとか。中には、「幼稚園のグラウンド全面に日除けシェードをつけたい」との要望もあったといい、園児を熱中症や日焼けから徹底して守る姿勢が目立ったとのことだ。
同社では他にも、日差し避けや、最近では大型のテントも製造。老舗でありながら新しい多様なニーズに応じ、幅広い商品を送り出している。
ビジネスメッセ では「勉強になった」と話した福井さん。「さまざまな企業の話、印刷系の苦労話や集客のアイデアなども聞けた。今後に生かしていければ」と今後を展望した。
※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2023年9月26日放送回より
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