■災害の備えとして
ロンTのそういった利点を生かして、我が家では、災害時の非常用持ち出し袋の中に子どもの着替え用として入れています。季節によってはそれ一枚で過ごすことができますし、万が一、がれきの中を進まなければならないなどできるだけ肌を出したくない環境に置かれた時も、長袖Tシャツは重宝するでしょう。寒い時期はインナーとして重ね着もできます。
サイズには、あえて少しゆとりを持たせています。災害は忘れた頃にやってきます。持ち出し袋の中身をしょっちゅう入れ替えることはあまりないと思いますので、少し大きめを用意しておくのがポイント。買うときに大き目を手に入れて、しばらく持ち出し袋の中で寝かせます。そして、子どもの体のサイズが大きくなってTシャツに追いついたら、それは普段のローテーションに。持ち出し袋には、その時点で大きめのものをまた補充するようにしています。
そんなロンTは実際に親しまれているのか。子ども衣料専門店・西松屋の店長に取材すると「季節の変わり目によく売れます」とのことでした。やはりこの時季、子育て中の多くの人に愛されているようです。
人気があるのは、動物(猫やうさぎ、恐竜など)のイラストが入ったデザインだそう。また最近は、シンプルなアルファベットや数字のロゴ入りも注目を浴びているということでした。ロゴTシャツは大人もブームが続いているので、同じデザインのサイズ違いで親子おそろいにするのにも楽しいですね。
色柄やデザインはもちろん、素材(伸縮性、しわになりにくいなど)や厚み、襟元や袖口の仕様など、快適性や機能の面でもさまざま配慮された商品が増えているロンT。我が家のロンT熱も、まだまだ冷めそうにありません。
(文=木谷美帆)