―「上履き」「上靴」「ズック」とさまざまな呼び名がありますが、どれが正しいのでしょうか?
【伊藤さん】 業界的には「上履き」が正しい呼び方です。明治時代の学制によって“学校”ができたころに綿布の靴が誕生し、室内に上がるための靴として「上履き」という呼称になりました。
ちなみに、和歌山県では「バレエシューズ」と呼ばれているようです。上履きの型はいくつかあって、メーカーが区別するため、足の甲部分が1本のゴムになっている型を「バレエシューズ」と呼んでいるのですが、なぜか和歌山ではその言葉が総称として定着したようです。
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昭和前半ごろまで使われていた「ズック」という言葉。もともとオランダ語が起源であることだけでなく、形を変えながら、今では一部地域の方言になっていることも分かりました。もしかすると、皆さんが当たり前に使っている言葉も「よそでは通じない!?」なんてことがあるかもしれません。
※ラジオ関西『Clip』2023年10月19日放送回より
(取材・文=藤田慶仁)