◆鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」
JR神戸線は大阪~姫路までの区間の愛称ですが、今回は山陽本線の起点となる『神戸』から『西明石』までの各駅を取り上げます。
この区間はJRと山陽電車が海側・山側を交錯したり、主に近距離の電車が走る「電車線」と長距離列車が走る「列車線」が微妙に入れ替わるなど、変化に富み、絶景の海の景色も間近に楽しめるという鉄道ファンおすすめのエリアです。
それでは、『神戸』から一路、西に進んでいきましょう。
『神戸』は1874(明治7)年の開業ですから、『新橋』~『横浜』間に初めて鉄道が走った2年後にできた歴史ある駅。今は県庁所在地の中心を三宮・元町に譲り、特急も一部しか停車しませんが、1992(平成4)年、駅の浜手側にハーバーランドがオープンしてからは観光やショッピング、デートスポットとしてにぎわいを取り戻しています。
ホームの中央で山陽本線のゼロキロポストを確認しながら、7両編成の普通列車・西明石行に乗車します。
次の『兵庫』は県の名前ではなく、「兵庫津(ひょうごつ/ひょうごのつ)」というかつての港に由来します。ここで『兵庫』~『和田岬』の1駅間を結ぶ和田岬線と接続。ただ、この路線は和田岬にある工場への従業員輸送が大半のため、朝夕の通勤時のみ運転され、昼間の6時間は運行なしという珍しい路線です。
『兵庫』を過ぎると海側にもう1本「小運転線」と呼ばれる線路が現れます。これは運転士教習用や、近くの川崎車両で製造された新車両の甲種輸送などに使用されています。
『新長田』は神戸市営地下鉄の西神山手線・海岸線との接続駅。この周辺は阪神・淡路大震災では甚大な被害を受けましたが、そのあと駅周辺の再開発が懸命に行われました。駅そばの若松公園では高さ18メートルの鉄人28号のモニュメントが目に飛び込んできます。ここは原作者・横山光輝氏の出身地なんです。また、新長田1番街商店街をはじめとする広いアーケード商店街や靴の町をアピールするシューズプラザなども出迎えてくれます。