明石海峡大橋が正面に見えてきたら『舞子』。橋を渡って淡路島・四国方面に向かう高速バスとここで接続する快速停車駅です。1998(平成10)年開通の全長3911メートルを誇る世界最大級のつり橋・明石海峡大橋。間近で見るとその美しいフォルムに圧倒されます。この駅を出ると山陽電車が上をまたいで南に出て、ここから先は最も海側を山陽電車が走ることになります。
『朝霧』は大蔵海岸海水浴場にもつながりますが、並行する山陽電車にはそばに駅がなく、通過してしまいます。(※少し西に行くと山電の駅『大蔵谷』があります)
次は子育てしやすい街として人気のまち、明石市の主要駅である『明石』。山陽電車との接続駅で、多くの乗降客が利用します。城址(城跡)に広がる明石公園、活気あふれる魚の棚商店街、日本標準時子午線上にある明石市立天文科学館など、周辺には見どころもいっぱいです。
そして多くの留置車両が見えてきたら普通列車の終点『西明石』です。滋賀県の草津からずっと続いた複々線もここで終了。新幹線の駅とも接続します。ちなみに新幹線の西明石駅には通常「ひかり」と「こだま」しか停車しませんが、東京方面では朝一番の午前6時1分発に当駅始発の「のぞみ」東京行が1本だけ運行されています。(※東京からの「のぞみ」も、西明石着が1本だけあり。東京を午後8時33分に発車する「のぞみ」岡山行が、午後11時23分に西明石に停車)
並行する山陽電車と何度も交錯しながら走る、絶景のシーサイドライン。秋の一日、ぜひのんびりと普通列車に乗って短い電車旅を楽しんでみてください。(羽川英樹)