突然ですが皆さん、「スタミナうどん」って知ってはります?
関西限定、いや、もしかしたら大阪限定の呼び名かもしれません。そのうえ大阪のすべてのお店で呼ばれているわけでもないのですが、立ち食いうどん屋さんなどで比較的目にする機会が多いのが「スタミナうどん」というお品書きです。
「スタミナ」というと、肉やうなぎ、ニンニクなどを想像するかと思うのですが、スタミナうどんにのっているのは、天ぷらと生卵なんです。
子どものころから食べていたので気にしたこともなかったのですが、最近ふと「なんで『スタミナ』なのか?」と気になりまして。
生卵に関しては、なんとなくわかるんです。栄養価が高いとされる食材の代表格ですし、映画『ロッキー』のなかでもシルベスター・スタローンが練習前に生卵をゴクゴクと飲むシーンがありましたし。ほかにも、スタミナ系の肉料理を生卵にくぐらせて食べることもありますよね。
ただ、生卵を入れればスタミナ系になるというのであれば「月見うどん」だってスタミナになるし、「きつねうどん」に生卵を落とせば「スタミナきつねうどん」になるんちゃいます? それよりも、「肉うどん」に生卵を入れたほうがよっぽどスタミナがつきそうな気がしますよね……。なのになんでなんやろ?
スタミナうどんを提供している立ち食いうどん屋さんの大将数人や、チェーン展開している店の本部に聞いてみても明確な答えは返ってこないんです。理由はわからなかったものの、「スタミナうどん」という名前はかれこれ50年以上も前から存在していることが判明しました。
引き続き、50年以上にわたって営業を行っている立ち食い屋さんを中心に聞き込み調査をしていたところ、親子2代で営んできたというお店の人が「うどんに入っている天ぷらでもスタミナがつくんやで」と言うんです。
「天ぷらでスタミナがつく」とは、一体どういうことなのか……?