立ち寄り温泉の「薬師湯」は、温泉の熱を活用したエコエネルギーで、災害時に電気が止まっても対応できるように、避難所としての役割も担っています。さらに、足湯場の前に流れる春来川には温泉が含まれているので真冬でもほんのり温かく、亀や鯉などが元気に育っているため自然の生態系を保つことにも役立っています。
温泉と温泉熱を利用することで、経済、社会、環境面でSDGsの取り組みにつながっています。朝野さんは「湯村では、高温の温泉を旅館だけでなく地域住民の日常生活にいたるまで、町全体で活用しています。湯がき体験を通して、山菜や野菜などの地元産品、温泉文化、温泉を活用したサステナブルな取り組みに触れてほしい」と話していました。
(取材・文=市岡千枝)