2025年の大阪・関西万博開催に合わせて兵庫県で展開されている『ひょうごフィールドパビリオン』。「妖怪のまち」として知られている兵庫県神崎郡の福崎町では、「エコツアー」をキーワードに、SDGs体験型プログラムを実施しています。同プログラムを運営する株式会社PAGE(ペイジ)の羽生崇さんに話を聞きました。
◆福崎町はなぜ「妖怪のまち」なのか?
民俗学者として有名な柳田國男は福崎町出身で、日本各地の言い伝えや、妖怪にまつわる本を多く書き残しています。難しそうなイメージがある民俗学も、妖怪なら大人から子どもまで親しみやすいのではと、町おこしに取り入れるようになったそうです。
今回の体験型プログラムでは、柳田國男ゆかりの施設に宿泊。県指定の重要文化財をリノベーションしたホテル「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」で、築300年以上の歴史を感じながら非日常の時間を過ごしてもらえればと、羽生さんは話します。
このホテルは、柳田國男が11歳の時に一年間預けられ蔵書を読みふけったと言われる「三木家住宅」と、国の登録有形文化財「旧辻川郵便局」を改修してできました。同ホテルを拠点に、福崎町のさまざまな見どころを巡る周遊型ツアーを発信しています。
◆ツアーの見どころは?
宿泊者を対象に、三木家住宅の非公開エリアを見学できるツアーを実施。柳田國男ゆかりの施設(大庄屋三木家住宅、柳田國男生家、柳田國男・松岡家記念館、神崎郡歴史民俗資料館)は、学芸員の説明付きで見学することができます(毎木曜日開催)。
町の散策には、福崎町観光交流センターで電動自転車やE-bike(電動スポーツバイク)をレンタルすることも可能。町内には神社仏閣や古墳・史跡なども点在し、県指定文化財がある岩尾神社や、町指定史跡の東広畑古墳など、昔の人々の生活や文化を知ることができます。観光交流センターに周遊マップがあるので、そちらを参考に。
自然豊かな景色も多く、標高683メートルの七種山にある「つなぎ岩」や「笠岩」などの奇岩は見どころの一つ。また、“七種の滝”は県下八景・県観光百選・近畿観光100景に選ばれており、滝の手前に車や自転車を停め、そこから滝まで山道を散策できます。
そして「妖怪の町」ならではの見どころも。柳田國男の本に登場する河童などをモチーフにした「妖怪ベンチ」は、記念撮影をする人も多い人気のスポット。ベンチは町内21か所に設置されており、スマホで自撮りする鬼や、ギャル風の山姥など、現代風のコミカルな妖怪も。