読書できる屋上庭園、広々吹き抜けのホワイエも 新・三宮図書館と神戸文化ホール 神戸市が概要発表 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

読書できる屋上庭園、広々吹き抜けのホワイエも 新・三宮図書館と神戸文化ホール 神戸市が概要発表

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 神戸市の三宮再整備事業に伴い、JR三ノ宮駅南東側に建設される高層のツインタワー1期ビル(神戸市中央区雲井通)に移転する、市立三宮図書館と神戸文化ホールについて、市がこのほど概要を発表した。図書館には、本を借り出して自由に読書できる屋上庭園を併設、ホールには、公演がない時でも自由に出入りできる、広々とした吹き抜け空間のホワイエを置き、より市民に開かれたスポットとする。新しい両施設のオープンは、2028年中の予定。

 同ビルは再整備事業の目玉の1つで、地上32階建ての高さ約163メートル。図書館は9・10階に、ホールは4~8階に入る。1~3階には、西日本最大級となるバスターミナルが整備され、高層階にはオフィスやホテルなどが入居する。

新しい三宮図書館と神戸文化ホールが入るツインタワー1期ビル(中央)のイメージ=神戸市提供

4~8階に神戸文化ホール、9・10階に三宮図書館が入る(イメージ)=神戸市提供

 図書館、ホールともに世界的建築家、坂茂さんが主にデザインした。図書館のアーチ状の天井には、有馬温泉の伝統的な竹工芸をイメージした意匠を施し、明るく開放的な空間を演出。エントランスゾーンには大型モニターを設置、セミナーやイベントなどを開催するためのエリアを設ける。働く世代をメインターゲットに据えてそろえる蔵書は、これまでより大幅に増えて約11万冊に。面積も旧図書館の3倍以上、約2千平方メートルに拡大する。

 また図書館に隣接する形で、10階に六甲山を望む屋上庭園を設置。図書館で借り出した本を屋外でのんびり読むことができる。

図書館のアーチ状の天井は、有馬温泉の伝統的な竹工芸をモチーフにした意匠。世界的建築家、坂茂さんが手掛けた(イメージ)=神戸市提供
図書館のエントランスゾーン(イメージ)=神戸市提供
六甲山の山並みを望む、図書館に隣接した屋上庭園(イメージ)=神戸市提供

 一方、新しい文化ホールの特徴は、吹き抜け空間が広がる開放的なホワイエだ。現在の文化ホールでは、ホワイエは公演中しか立ち入れないが、新ホールでは公演がない時でもいつでも入場でき、ホワイエでのミニコンサートや展示されているアートの鑑賞、カフェでの飲食を楽しめる。

 同ビルに入るホールは、大ホール(約1800席)と小ホール(約270席)。オペラやバレエ、オーケストラなど本格的な舞台芸術の上演に対応した大ホールは、アースカラーを基調としたデザインで、音響性を高めるため壁を波板状とし、2・3階席のサイドバルコニー先端を舞台に近付け、ホール全体の一体感を生み出す。小ホールは、小規模なコンサートや演劇、発表会、区民ホールとしての集会利用などを想定。中ホールは、今後の建設が予定されているツインタワー2期ビルに入る計画だ。

開放的な吹き抜け空間が広がるホワイエ。公演がない時でも自由に出入りできる(イメージ)=神戸市提供
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