夏の暑い日、どうしても食べたくなる国民的アイス「ガリガリ君」。ソーダや梨をはじめとした定番味のほか、過去にはコーンポタージュやナポリタンなど、ユニークな味が発売されるたびに大きな話題となりました。
じつは最近、そんなガリガリ君に“犬用”が発売されたのをご存じでしょうか? 犬専用とはいったいどういうことなのか。“犬用”ガリガリ君、その名も「ワンワン君」について、赤城乳業株式会社の開発マーケティング本部・鈴木さんに話を聞きました。
――“犬用”とは、一体どういうこと?
【鈴木さん】 「愛犬と一緒にアイスを楽しんでほしい」というコンセプトのもと、ワンちゃんが食べられるように作られたアイスです。ワンちゃんに安心して食べてもらえるよう、ペット栄養管理士の方に監修してもらいながら、ヒト用と同じ品質基準で選んだ原材料、徹底した製造基準で作っています。
――開発のきっかけは?
【鈴木さん】 1番最初のきっかけは、「アイスを食べていると愛犬が寄ってくる」という飼い主さん“あるある”からでした。ワンワン君の発案者も犬を飼っているのですが、夏にアイスを食べるたびにいつも寄ってきていたそうで、そこから構想が生まれました。
さらに、ガリガリ君のメインターゲットであった小学生が少子高齢化で減少傾向にあるなかで、じつは、現在の日本では小学生よりもペットとして飼われている犬の数のほうが多いという調査結果があることがわかり、正式に商品化に踏みきりました。
――どのように開発した?
【鈴木さん】 総勢50匹以上のワンちゃんに協力してもらい、ワンちゃんにとっての“おいしい味”を追求しました。発案者の自宅の近所に愛犬家が集まる大きな公園があり、試作品ができあがるたびにそこに通いながらワンちゃんが好む味を調査しました。その結果、ワンちゃんが好む味わいの傾向や反応の良いフレーバーがだんだんとわかり、2年間の開発期間を経て完成しました。
――こだわりのポイントは?
【鈴木さん】 愛犬家の皆さんにとって、ワンちゃんは子どもと同じくらい大切な存在。「自分よりも良いものを食べさせてあげたい」と思う方も少なくありません。そのため、ワンワン君の原料には、あまおうや宮崎産のマンゴーなど、通常のガリガリ君ではなかなか使えないような良いものを使っています(笑)。